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産総研、加工用レーザのパワー制御システムを開発

June, 16, 2017, つくば--産業技術総合研究所(産総研)物理計測標準研究部門応用放射計測研究グループ沼田 孝之主任研究員は、加工用の高出力レーザのパワーを高精度に制御するシステムを開発した。
 高出力レーザは、複合材料などの加工が難しい材料の切断や、自動車ボディーの溶接などへの利用が拡大している。しかし、実際の加工現場では、作業環境の温度変化などによってレーザのパワーが揺らぐことがあり、歩留まりの良い加工を行うため、レーザのパワーを安定化する技術が求められていた。
 今回、対向する2個のプリズムからなる素子を用いて光の反射量を精密に調整することで、高出力レーザのパワーを高精度に制御するシステムを開発した。このシステムを用いて、2 kW/cm2の加工用レーザを制御し、パワーの揺らぎを0.1 %以下に抑制して、レーザ出力を安定化できることを実証した。さらに、この技術は、レーザビームの形状制御にも応用できるため、材料特性や加工用途に最適なビーム形状の生成も可能となる。
 この成果の詳細は、日本科学未来館(東京都江東区)にて開催される国際会議NEWRAD2017、2017年6月14日に発表された。
(詳細は、www.aist.go.jp)