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フラウンホーファーILT/IKTS、バッテリー製造にレーザ技術を利用

October, 20, 2015, Aachen--フラウンホーファー研究所レーザ技術ILTとCeramic Technologies and Systems IKTSは、BATTERY+STORAGE展で、コストとエネルギー効率の両面でバッテリ製造へのレーザ技術利用法を紹介する。
 共同プロジェクト“DRYLAS – Laser-based Drying of Battery Electrode Slurries(電池電極スラーをレーザで乾燥)”のフォーカスは、電極層、スラーのエネルギー効率のよい乾燥。スラーは、湿式化学プロセスであり、電池製造中に導電金属箔に適用されている。これまでは、連続加熱炉を使い、乾燥工程でスラーに含まれる溶剤を除去していた。フラウンホーファーILTの研究者、Dr. Dominik Hawelkaは、この研究プロジェクトに関連して、「このような炉では、レーザ処理に比べるとエネルギー付与が極めて非効率である。このアプリケーション向けの乾燥ツールとして精密制御が可能なレーザ照射を使うことを決定した理由は、そういうことだ」とコメントしている。
 2研究機関が設計したのは、インラインプロセスとファイバレーザベースの乾燥モジュール。モジュールは、ドレスデンのフラウンホーファーIKTSのロールツーロールプラントで行われた最初のテストですでに実証されている。「レーザ照射はスラーに直接吸収され、周辺への熱損失は最小になっている。この乾燥プロセスは、連続炉で必要となるエネルギーの約半分を使う」。
 両研究機関は、ファイバレーザで乾燥した電極が、従来の連続炉で処理したコンポーネントと同様に問題なく動作する健全な電池作製に使えることも実証した。