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オスラム、ハイパワー976nmレーザバーでファイバレーザ励起

February, 5, 2015, Bethpage--オスラム(Osram Opto Semiconductors)は、SPL BF98-40-5レーザバーで、前例のないやり方でパワーとビーム品質を統合することに成功した。
 このレーザダイオードは、高輝度であるので、ファイバへの光結合の複雑さを大幅に緩和する。材料加工用のダイオードあるいはファイバレーザシステムは簡素化することが可能になり、コスト効果も一段と改善される。60Wを超える出力でも、このコンポーネントは著しく長寿命である、とオスラムは説明している。
 新しいSPL BF98-40-5レーザバーのためにオスラムは、ビーム品質に関してチップデザインを最適化した。その成果が、波長976nm、高輝度レーザであり、レーザのビーム品質の基準となる。レーザは、光出力44Wで3W/㎜、立体角の輝度を達成しており、これは最高の組合せ。SPL BF98-40-5レーザバーは5ミリ幅であり、5つのエミッタで構成されている。それぞれが幅100µm、キャビティ長4㎜。
 高輝度レーザ光源は、ナロービームで、ビーム広がりは極めて小さく、パワー密度は高い。SPL BF98-40-5からのビームの横広がりは、30Wで6°、60Wで約9.5°。この発散は、光出力95%のレーザビームの一部で計算した。
 この比類のない輝度によりSPL BF98-40-5レーザバーは、ファイバ結合システム向けの新たな基準となる。レーザのビーム品質は、光ファイバにレーザ光を結合するための重大要素。輝度が低くなればなるほど、ファイバに結合される光はますます少なくなる。これは、順次、システムの非効率、高コスト化につながる。逆に、高輝度光源は、光学系の設計を著しく簡素にする。
 この波長976nmは、特にイッテルビウム添加ファイバレーザの励起に適している。ビーム品質が優れており、金属切断に使えるタイプのレーザとなる。オスラムは、SPL BF98-40-5の波長をこの励起アプリケーション向けに調整している。
 輝度以外では、この新しいレーザバーは電気-光変換効率が優れており、44Wで65%。これにより、レーザダイオードに必要な冷却レベルを下げ、システム全体の効率が改善される。チップの温度上昇は、それほど大きくないので、経年安定性も非常に優れている。テストの結果、65W、冷却水温度25℃の光出力で、4000時間動作後の出力低下は1%以下だった。