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THz波技術による半導体非破壊検査パッケージ厚検査装置を販売開始

October, 1, 2014, Tokyo--アドバンテストは、半導体パッケージの厚さを測定する「チップ・モールド膜厚検査システム『TS9000』」の販売を開始した。
 「TS9000」は、テラヘルツ波を用いて半導体パッケージの厚さを非破壊で測定する装置。量産工程での使用に不可欠な高速・高精度でのパッケージ厚の非破壊解析を実現し、スマートフォンの普及などを背景に小型化・高集積化が進む半導体デバイスの品質向上に大きく貢献する。
 この「TS9000」を皮切りに、同社はテラヘルツ波技術を産業分野に本格的に展開し、医薬品や自動車などの分野の量産向け解析装置を逐次リリースすることを計画している。
 パッケージ膜厚の量産検査にはこれまで確立された技術がなく、半導体メーカーはパッケージ封入したデバイスをトリム&フォーム工程(デバイスをリードフレームから切り離し所定の形状に成型する工程)の後、サンプルデバイスを破壊して厚さを測定していた。そのため、デバイス全数の品質保証が不可能なことに加え、トリム&フォーム工程の数多くのステップを経た後に測定するため不具合の原因特定が難しい、といった課題を抱えていた。

製品の特長
・テラヘルツ波技術による非破壊検査システム: 「TS9000」は、セラミックやプラスチックを適度に透過するテラヘルツ波の特長を活用し、半導体パッケージの厚さを非破壊で測定することができる。
・半導体量産工程の全数検査が可能: 自社開発の光ファイバレーザをはじめとする数々のアドバンテスト独自技術を搭載した「TS9000」は、業界最高水準の測定スピードと精度により、量産工程での全数検査が可能なスループットを実現。
・量産工程管理の効率アップ: 「TS9000」は、半導体デバイスをパッケージ封入した後、リードフレームに接合された状態(ストリップユニット)で測定可能。トリム&フォーム工程後での従来の検査方法に比べ、不具合発生時の原因特定が大幅に容易となり、量産工程の品質向上に大きく貢献。
・多様なデバイス形状に対応: ストリップユニットの測定に加え、トリム&フォーム後の成型された個々のデバイスを測定するためのトレイ(JEDECスタンダード対応)も各種用意し、ユーザの量産工程を幅広くサポート。
側低膜厚範囲: 30~600µm
測定精度: ±3µm
「TS9000」はすでに顧客に導入されている。