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THALES ALENIA SPACE、3Dプリントパーツを人工衛星に搭載

May, 19, 2017, Cannes--先頃打ち上げられたTelkom 3S, SGDCおよび KOREASAT-7衛星、Iridium Nextコンステレーション衛星で、Thales Alenia Spaceは、積層造形(3Dプリンティング)で製造された化学推進システム用の79の金属パーツと350のポリマチューブ支持具を軌道に乗せた。
 2年前、2015年4月に最初の3Dプリントアルミニウムアンテナ支持具がTurkmenAlem MonacoSatで軌道に打ち上げられたのが最初である。それ以来、同社の通信衛星の全てが軽量な3Dプリントアンテナ支持具と反射器付属品を使用する。
 2017年1月半ば、最初のIridium NEXT衛星打ち上げ成功で、Thales Alenia Spaceは、推進装置チューブ支持具を持つ衛星も軌道に乗せた、熱可塑性積層造形(AM)の最初の飛行応用である。
 Thales Alenia Spaceの次のステップは、このプロセスを使ってもっと大きな部品を製造し、近いうちに軌道に打ち上げることである。例えば、新しいテレコム衛星用のデュアルアンテナ支持具である。こうしたパーツは、480×378×364㎜であり、製造的視点では真の難題と言える。「当社の開発は今では、複数の機能を単一の部品に組み込むこと、例えば機械的、熱的、RF機能である。課題は、製造技術自体とともに設計プロセスにもある」とThales Alenia SpaceのAM技術開発マネージャー、Florence Montredon氏は説明している。
 積層造形法(AM)は、衛星搭載製品に実際的な利点をもたらす。例えば、従来の製造アプローチと違い、単一構造で設計、製造できること。従来のアプローチでは、複数の異なる部品を組み立てて1つの構造を形成する必要がある。最終結果は、大幅な軽量化とコスト節約になる。チューブ支持具は、単一の構造で複数の部品を置き換え可能であることを示している。これはAMのおかげであり、さらに新たな機能も導入できる。
 積層造形では、デザイン自由度が高くなり、工具を用いる必要もなくなる。カーブ、穴、空洞のある複雑な部品にとっては、少ない工程、一回限りの工程でできる完璧な技術である。
(詳細は、www.thalesgroup.com)