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超短パルスレーザで繊維強化型コンポーネントを構造化し被覆を剥離

July, 22, 2016, Aachen--フラウンホーファーILTによると、ガラスや炭素繊維でできた複合材料は、比重が小さく、傑出した機械特性が特徴。繊維強化コンポーネントは、すでに量産加工が成功している。そのような材料は、利用できる製造工程に限界があるが、それはレーザ加工を利用すると克服できる。
 繊維強化コンポーネントの高品質機械特性は、ポリママトリクスやファイバの荷重適合組成によるものである。表面に近くのマトリクス材料を取り除くためにフラウンホーファーILTは、周囲のポリママトリクスの外層を下層に損傷を与えることなく取り除く方法を開発した。
 短パルスレーザ照射を使い、通常エポキシレジンでできているマトリクス材料を局所的、深度選択的にアブレーション加工でき、完全除去さえも可能である。適応型加工制御により、隣接繊維が全く損傷もうけないように加工できる。「これは局所的、選択的にレーザパワーとビームガイダンスを調整することによって達成される。その結果、複雑な形状や3Dコンポーネントでさえレーザで加工できる。荷重本位に加工された繊維を乱すことなく表面を加工するこの能力は、航空宇宙産業向けで格別に注目を集めている」とフラウンホーファーILTの研究者、Christian Hördemannはコメントしている。
 新しい方法の考えられる応用分野は、複合材料と隣接コンポーネント間の固体ジョイント準備。次のステップでは、異種プラスチックを露出ファイバ構造に直接吹き付けることができる。こうすることで閉領域結合で嵌合できる。さらにその方法は、接着剤を使う次のステップにも適している。アプリケーションによっては、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)や他のプラスチックコンポーネントは、導電層で被覆されなければならない。フラウンホーファーILTは、フラウンホーファーISTと協働して、プラスチックコンポーネントが、毒性のCr(VI)薬剤を使わないで良好に接着したコパー層で提供される方法を開発した。また、直接金属化も可能である。その方法は、高負荷アンテナ、装飾的軽量コンポーネントのクロームメッキにも利用できる。