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Aerojet、複合3Dプリント・ロケットエンジンインジェクタをテスト

March, 18, 2016, Sacramento--アエロジェット(Aerojet Rocketdyne)は、RL10上段ロケットエンジンの一連のホットファイア試験を成功させたことで、積層造形技術を製品に組み込むという大きな目標を達成した。
 RL10開発エンジン、XR708には、積層造形技術、3Dプリンティングを使って作製した中核の主インジェクタが含まれていた。テストは、RL10積層造形研究(RAMS)プログラムの一環として、US空軍とNASAグレンリサーチセンタと連携して行われた。RAMSの目的は、積層造形された複合パーツの能力を実証すること、ならびに大型ロケットエンジンでの利用のためにそれらの品質評価をすること。
 「積層造形技術で当社が達成した進歩を利用するための製品のアップデートは、利用しやすい価格の製品を顧客に供給し、併せて期待される信頼性を維持するという当社の戦略の重要な部分である。一連のテストの成功はわれわれが取り組んできた厳密なアプローチを検証し、当社が正しい方向に向かっていることを確認するものである」と同社CEO/社長、Eileen Drake氏はコメントしている。
 コアとなる主インジェクタは、選択的レーザ溶融(SLM)として知られる積層造形技術を用いて製造された。SLMは、本質的にマイクロ溶接技術であり、高出力レーザを使って金属粉末を溶融し、ロケットエンジンの極端な圧力や動作条件で機能する精密コンポーネントを作製する。
 「当社は、幅広い製品向けの積層造形技術開発に成功している、全面的に積層造形によって製造された個別エンジンコンポーネントからホットファイアテストエンジンや推進システムまでの範囲がある。これは、われわれがこれまでにテストした大型エンジンの最も複雑なコンポーネントの1つである。とは言え、この技術がわれわれの産業に革命を起こすためにすることは、まだたくさんある。当社の設計エンジニアは、この新しい積層造形技術によって可能になる拡張機能の利用を始めたばかりである。現在、設計者は、これまでは従来の製造の制約によって不可能だった製品を自由に設計することができる」と話している。