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医療診断を前進させる新しいイメージング技術

November, 5, 2015, West Lafayette--パデュー大学の研究チームは、医療診断や細胞研究のために生体組織の化学成分を明らかにする新しいタイプのイメージングシステムを実証した。
 パデュー大学生体医用工学ウエルドン校教授、Ji-Xin Chengによると、組織の化学物質含有量を知ることは病気の早期発見に必要であるので、このような開発は潜在的に重要であり、同システムは生体細胞の現に起こっている分子力学を研究するためにも用いることができる。
 MRIやCTのような従来のイメージング技術は組織の化学成分を明らかにすることはない。
 光学分光学はサンプル細胞の分子を研究するために普通に用いられてきたが、体内分光学、あるいは光が生体組織の分子とどのように相互作用しているかを分析するには実用的ではない。これは、フォトンが組織を通る際に散乱が激しく、分光計による信号の検出が効率的に行えないためである。
 新しい技術は、メガヘルツRFのパルスレーザからの個々のフォトンを「コーディング」することで機能し、フォトンが組織と相互作用した後にディテクタでそのフォトンを集光する。同システムは、人の乳ガン検出で実証されている。通常、ガン組織サンプルは組織学的検査で処理されなければならないが、これには一週間かかる。新技術では、わずか2秒で結果が得られる。
 この技術は、実験室のマウスの皮膚でビタミンEのマッピングにも用いられた。
 Cheng氏によると、ビタミンEは局所治療として皮膚に用いられ、薬剤送達メカニズムを研究するために、それが適用後にどうなるかを知りたかったと言う。「われわれはラマン分光法を体内イメージングプラットフォームに変え、生体細胞がその機能をどのように働かせているかをリアルタイムでモニタできるようにした。これは概念実証である。このアプローチにより、個々の分子のスペクトルを得ることができ、組織の化学成分が明らかになる」と同氏は説明している。
 このイノベーションは「ラベルフリー」検出、つまり構造や特徴の検出に蛍光染料あるいは他の準備の利用を必要としないイメージングを提供する。処理をすると組織を殺してしまい時間もかかるので、ラベルフリー技術により変質していない生体組織や細胞を研究することができ、より迅速かつ正確な研究ができるようになる、Cheng氏は説明している。