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ナノスケールの孔をイメージングする技術で薬剤開発支援

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September, 14, 2015, Houston--ライス大学(Rice University)の研究グループは、多孔質材料でナノスケール空間の特性を明らかにする技術を開発した。プロジェクトでは、その空間が従来の顕微鏡にとっては小さすぎても、脆弱であっても、多孔質材料の空間を「見て」計測する。
 ライス大学化学者、Christy Landesの研究室は、そのようなナノスケール空間を評価する技術を開発した。これは、薬剤製造のために「関心のあるタンパク質」を効率よく分離するという、同グループの進行中のプロジェクトにとって重要な前進である。また、この技術は、液晶、ヒドロゲル、ポリマ、細胞質ゾルのような生物学的物質、細胞の区分化された液体など、あらゆる種類の多孔質材料の分析に有用である。
 研究チームは、柱状の多孔質材料を溶液が透過するクロマトグラフィプロセスでタンパク質分離の向上を狙っている。物質が違えばスピードも違うので、合成物が分離され、純化できる。
 Landesによると、実験データを研究チームの理論に適合させようとしたとき、その分離に寄与している別のものがあり、その説明が付かなかった。
 答は、ナノスケール配位子のような荷電粒子がどのように孔に落ち着くかという点にある。「可能な説明はこれしかない。だから、孔を撮像する方法が必要だった」。
 原子間力顕微鏡やX線、電子顕微鏡などの標準的な技術では、サンプルを冷凍するか、乾燥させる必要があった。「それでは、その構造が縮小、膨張、変化するかのいずれかになる」。
 研究チームは、ノーベル賞を獲得した超解像顕微鏡と蛍光相関分光法とを統合した。超解像顕微鏡は、回折限界以下で対象を見る方法。
 相関分光法は、変動する蛍光粒子を計測する方法。両技術の統合(fcsSOFI)により収集したデータを高速処理することで、研究チームはどこに荷電粒子が群がりやすいかを見るために材料のスライスをマッピングした。
 この統合技術fcsSOFIで、孔に拡散する蛍光タグを計測する。これによって研究者は、孔のサイズとダイナミクスを同時に評価する。次に、研究チームは、そのマッピングを3D空間に拡張することを計画している。
 Landesによると、多孔質材料内でタンパク質が電荷と相互作用するのを見ることができた。「これは、1000億ドルの製薬産業にとって、タンパク質の分離問題に直接関連がある」と同氏はコメントしている。
(詳細は、www.rice.edu)