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新しいイメージング技術によって脳腫瘍切除が安全になる

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June, 22, 2015, Baltimore--腫瘍の切除、特に脳腫瘍の切除で大きな課題は、健全な組織だけを残し、可能な限り多くのガンを切り取ることである。
 手術中に医師が使える現在のイメージングツール、例えばMRIは、時間がかかり、高価であり、継続的なガイドができない。JHUSOM研究者チームは、医師が健全な組織とガン組織とを素早く、安全に区別できるように、別のイメージング技術、OCTを使う方法を開発した。
 ジョンズホプキンス大学医学部(JHUSOM)の研究チームは、どの部分がガンであり、どの部分がガンでないかを示す、患者の脳のカラーコードマップを医師に提供するイメージング技術の開発を報告している。
 OCTは、1990年代早期に網膜イメージング向けに開発され、動作原理はコウモリや超音波スキャナと同じ反響定位原理であるが、OCTは音波ではなく光を使い、超音波よりも解像度が高い。OCT固有の特徴は、X線、CTスキャンあるいはPETスキャンと違い、患者にイオン化放射しないこと。
 過去10年、世界中の研究者が、比較的透明な目以外の臓器にも適用できるようにOCTの開発に取り組んできた。ジョンズホプキンスの生体医療工学教授、Xingde Li研究室M.D./Ph.D学生、Carmen Kutは、OCTは手術中に脳腫瘍を他の組織から分離する問題を解決できると考えるようになった。
 Kutのチームは、まずガンは比較的に濃密になりがちであるという考えに立脚した。このことは、脳腫瘍が光をどのうよに散乱させ反射させるかに影響を及ぼす。研究チームは、脳腫瘍細胞の第2の特性、正常な脳細胞を覆っているミエリン鞘が脳腫瘍細胞には欠如していること、この点がOCTの読み取りに濃密さよりも大きな影響を持つことを理解した。
 OCTに特徴的な脳腫瘍の「シグネチャ」が分かると、研究チームはOCTデータを処理して、ほぼリアルタイムで、ガンを赤色、健全組織を緑色にカラーコードマップを生成するコンピュータアルゴリズムを考案した。「OCTは手術が行われているエリアをターゲットにし、医師がスクリーンを見て、どこにガンがありないかを連続的にアップデートされる画像で分かるようになることを想定している」とLi氏は言う。
 研究チームは、今夏に患者で臨床試験を始める予定。このトライアルが成功してシステムが市場に出ると、現在利用できるイメージング技術から大きな前進になる。