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新規データが示すSt. Jude Medical、OCT技術の有用性

May, 25, 2015, St. Paul--医療機器会社、セントジュード・メディカル(St. Jude Medical, Inc)は、ILUMIEN Iトライアル暫定成果とILUMIEN II臨床研究の最終結果を発表した。
 経皮冠動脈インタベンション(PCI)処置中、医師はステントサイジングに関連する決定をするために、また心臓への血流回復目的で最良の動脈拡張を維持するために画像診断を利用する。患者にとってはこの可視化は重要である。不適切なステントサイジングは周囲の血管組織の外傷となり、拡張不足は将来的な血栓あるいは動脈の再狭窄を引き起こすからである。
 現在、ILUMIEN I研究によって、PCI前と後に行われたOCTイメージングが、患者の65%で医師の決定に影響があったこと、心筋梗塞(MI)、一般に言う心臓発作の頻度低減に関連があることが明らかになった。ILUMIEN II研究では、OCTガイダンスによって、血管内超音波法(IVUS)と同等のステント拡張が得られ、また完全なステント配置をサポートできることが分かった。ステント拡張は、血栓症、動脈の再狭窄などPCI患者にとってよくない結果の重要な予知と見なされている。

ILUMIEN Iの結果:OCTガイダンスによるPCI最適化
・PCI前と後のいずれかで行ったOCTガイダンスにより医師は患者の65%で決定を変更した。
・プレPCI OCTでは患者の55%で治療計画を変更、ステント長と径に関する決定に至った。
・OCTイメージングは、PCI前および後で使用して処置方針を変えると院内MIの減少に関係があった。

ILUMIEN IIの結果:OCTガイダンスによるステント拡張計測
 940患者でOCTガイドスとIVUSガイドのステント配置の比較で、ステント拡張レベルは両者で同等であった。研究データにより、両者とも主要なステント不完全密着、組織の突起、ステントエッジ切断では、同程度に関わりがあった。
 コロンビア大学医学部教授、Gregg W. Stone, M.D.は、「ILUMIEN II研究は、OCTガイダンスがステント拡張でIVUSイメージングと同程度の結果となるかどうかを判断するために企画された。ILUMIEN IとADAPT-DES研究からの940患者でOCTガイドとIVUSガイドステント配置を分析して、ステント拡張程度は両者で同等であることが分かった」「ILUMIEN IIの結果は、OCTガイダンスの能力、つまIVUSなどの第1世代のイメージングと比較して同等のステント拡張、より高精度な計測、より高度な血管可視化能力についての以前からの疑問に対処するものである」と同氏は説明している。これらの比較評価は現在進行中である。