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合成DNA内にシルバーナノクラスタを育成してアレイ化

May, 14, 2015, Santa Barbara--UCサンタバーバラ(UCSB)、Beth Gwinn研究グループは、貴金属を使って、固有の蛍光特性を持つナノスケールのシルバークラスタを造る。この特性は、生体医療イメージングを含む多様なセンシングアプリケーションにとって重要である。
研究チームは、シルバークラスタをナノスケールのブレッドボードに置いた。UCSB物理学部院生、論文の筆頭著者、Stacy Copp氏によると、ブレッドボードは空間的に7nm間隔に調整したDNAナノチューブ。
同大学、Gwinn教授によると、DNAと金属原子との強力な相互作用があるため、新たな相互作用が導入されたときに所望の構造を維持するDNAブレッドボードの設計は非常に難しい。「Stacyの成果は、シルバークラスタが存在するときにそのブレッドボードが形状を保つことができるだけでなく、数100のクラスタアレイの位置を合わせられることを示した。クラスタには同数のシルバー原子が含まれている。これは驚くほどの制御性であり、新タイプのナノスケールフォトニクス実現にとって有望である」と同教授はコメントしている。
DNAナノテクのこの新しい形状の成果は、均一な粒子サイズと形状の達成という困難に対処するものである。「自己組織化プロセスを利用してフォトニックアレイを造るには、アレイに置こうとしているクラスタの位置をプログラムできなければならない。この論文は、シルバークラスタでこれを初めて実証した」(Copp氏)。
クラスタの色は、クラスタを包み込んでそのサイズを制御するDNA配列によってほぼ決まる。DNAプログラムカラーで位置決めできるシルバークラスタを造るために研究チームは、DNAの2箇所を変更した。クラスタと、DNAナノチューブに付着した他方を包み込むもの。「ナノチューブから突き出しているのは短いDNA鎖であり、これがシルバークラスタホストストランドにとってドッキングステーションにように働く」とCopp氏は説明している。
研究チームは、シルバークラスタを調整して幅広い色の蛍光、青から緑、赤外までの蛍光を発生させることができる。赤外は重要な成果である、組織は赤外で高透過性ウインドーを持つからだ。生物学者たちは組織を通したイメージングに使用するために、よりよい色素分子、他の赤外発光対象を常に探している。
(詳細は、www.ucsb.edu)