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DNA検出を簡素化するフォトニック結晶ナノレーザバイオセンサ

January, 16, 2015, Washington--DNA、ガンやアルツハイマーなどの他の病気の潜在的なバイオマーカータンパク質の簡単な識別法が間もなく実現しそうである。これは横浜国立大学の研究成果。
 Applied Physics Lettersに発表された論文によると、研究チームはフォトニック結晶ナノレーザバイオセンサを作製した。これはレーザの波長シフトをベースにして生体分子の吸収を検出することができる。
 また、このナノレーザバイオセンサはレーザ発光強度から表面電荷を検出することができる。これは生体分子の吸収検出にも使える。生体分子検出にレーザ強度を利用することは、バイオセンサで一般に使用されている蛍光タグや分光技術と比べて手続きが簡単であるので、安価になる可能性がある。
 研究チームが最初にフォトニック結晶ナノレーザセンサの研究を始めたとき、レーザの発光強度に注目していなかった。
 「最初は、波長の振る舞いに注目していたが直ぐに、レーザ発光強度がpHとポリマの両方の影響を受けることに気づいた。結果は、極めて再現性が高く、波長の振る舞いや強度が自立的であることが分かった」と同大学電気・コンピュータ工学部Toshihiko Baba教授は説明している。
 これらの結果は、原子層成長法(ALD)を使って、デバイス上に二酸化ジルコニウムの保護膜を堆積し、液体のpHの高低、荷電ポリマの識別をしようとしたときに発見したものである。コーティングは、ナノレーザを損傷や不要な波長ドリフトから保護するために必要だった。
 表面電荷がナノレーザの半導体の表面状態で電子の占有率を変えるため、ナノレーザデバイスは、表面電荷を識別することができる。「これによって半導体の発光効率が変わる」と馬場教授は説明している。
 これまで、チームの研究は、そのようなフォトニックセンサを利用した表面電荷検出の初の報告である。「波長と強度の両方でナノレーザバイオセンサからの生体分子吸収の検出が可能になる」。それは異なる物理パラメータに関連しているので、研究者は生体分子の詳細を調べることができる。
 また、強度だけを計測することで吸収の検出もできる。馬場教授によると、これは従来法に対する大きな優位性になる。
 従来のバイオセンシング法は、予め生体分子に感応化した蛍光ラベルに依存している。
 多くの研究グループが、光キャビティやプラズモン状態における共鳴を利用するラベルフリー法を開発してきたが、これらは波長あるいは共鳴光角の分光法を必要とする。また高価でもある。
 対称的には、ナノレーザバイオセンサは、強度変化を利用すると、ラベルも分光計も必要としない。これにより検出は非常に簡素化される。これはDNAですでに実証されている。
 ナノレーザバイオセンサの多くのアプリケーションの中で、研究チームは、血液など、人の体液からとったDNA、ガンやアルツハイマーなどのバイオマーカータンパク質に適用したいと考えている。