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UCLA、細胞レベルでガンを検出するレンズフリー顕微鏡を開発

January, 9, 2015, Los Angels--カルフォルニア大学(UCLA)の研究グループは、大型で高価な光学顕微鏡と同じ精度でガンや他の細胞レベルの異常検出に使えるレンズフリー顕微鏡を開発した。
 この研究成果によってより安価で可搬性を特徴とする技術が可能になり、組織、血液、他の生体医学試料の一般的な検査を行うことができる。特に、遠隔地や、多数のサンプルを素早く検査する必要がある場合などで極めて有用である。
 この顕微鏡は、Aydogan Ozcan研究室で開発されたコンピュータイメージング診断装置シリーズの最新成果。同研究所は、これまでに特殊設計のスマートフォンアタッチメントやアプリを開発しており、食品試料を素早く分析してアレルゲンを発見する、水試料から重金属やバクテリア、あるいは血液試料の細胞をカウントする、あるいはまた医療診断テスト結果処理にグーグルグラスを利用する、などを可能にした。
 最新の発明が、初のレンズフリー顕微鏡で、高スループット3D組織イメージングに使用できる。
 この顕微鏡は、レーザまたはLEDを使用して、装置に挿入された組織や血液を照射することで機能する。デジタルカメラなどに使用されているものと同じマイクロチップ上のセンサアレイが、試料が生成する影のパタンを捉え、記録する。
 装置は、これらのパタンを一連のホログラムとして処理し、試料の3D画像を形成して医療従事者に実際の被写体深度の画像を提供する。再構成された画像のアルゴリズムカラーコードが、試料のコントラストをホログラムよりも鮮明にし、どんな異常性も発見しやすくする。