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ポジトロニウムフォトンでグミベアナノ細孔を評価

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January, 5, 2015, Munchen--ゼラチンは活性薬剤を封入するために製薬業界で用いられている。材料の細孔がどのように影響するかを調べるのは容易ではないが、ミュンヘン工科大学(Technische Universität München)の研究チームの実験でゼラチン薬剤の自由体積を決める方法を明らかにした。
 特注のゼラチン薬剤は、製薬業界では広く使われている。敏感な活性薬剤が酸化するのを防ぐことができる。目的は、薬剤が徐々に溶解すること。このような場合、ゆっくりと溶解するゼラチンが用いられる。
 物質内のナノ細孔は、これらの用途の全てにおいて重要な役割を果たす。「自由体積が大きければ大きいほど、酸素の浸透性は容易になり薬剤に害を与えるが、ゼラチンの壊れやすさが緩和される」とミュンヘン工科大学物理学、Dr. Christoph Hugenschmidtは言う。
 しかし、規則性のないバイオポリマでこれらの自由空間のサイズと分布の特徴を示すのは難しい。Christoph HugenschmidtとHubert Ceehが採用した方法は、その難しさを緩和する。「陽電子を非常に移動性の高いプローブとして使うと、ナノ細孔の体積が判断できる。特に濡れたゼラチンのような規則性のない系でも可能である」とChristophは説明している。
 陽電子は、電子に対応する反粒子。陽電子は、この実験のように、実験室で少量作ることができる。陽電子が電子に遭遇すると、ポジトロニウムという粒子を形成する。それは直ぐに消滅して閃光になる。
 胃の中でゆっくりと溶解するゼラチンカプセルのモデルを創るために研究チームは、様々な乾燥段階のレッドグミベアに陽電子を衝突させた。計測によって、乾いたグミベアではポジトロニウムは平均1.2ナノ秒(ns)しか存続しないが、濡れたグミベアでは消滅するまでに1.9nsを要することが分かった。ポジトロニウムの寿命から研究チームは、材料のナノ細孔の数とサイズを推論することができる。