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細胞内での変性タンパク質の動きを蛍光顕微鏡で見る

December, 15, 2014, Champaign--イリノイ大学の化学研究チームは、^変性(折りたたまれていない)タンパク質の拡散を特殊な顕微鏡を使って見ることができるようになった。
 タンパク質折り畳みと輸送との関連を調べると、アルツハイマーやハンチントン病のようなタンパク質の誤った折り畳みの病気に対する洞察力がよくなる。
 化学教授、Martin Gruebele氏によると、アルツハイマーや同類の病気では、過去の研究は原繊維、脳に形成される誤った折り畳みのタンパク質の大きな集まりに注力していた。「われわれは、現在、病気の初期、悪いタンパク質の最初の輸送フェーズを見ている」とコメントしている。
 「今では、原繊維は細胞が死んだときに残される最終製品に過ぎないと考えている。実際の致死機構は、外膜などの細胞の特定の場所へのタンパク質の輸送に関連している。このようなメカニズムが基本レベルでどのように働いているかを理解すると、治療にあたってどこを見るべきかについて手がかりが増える」。
 研究チームの仮定では、変性タンパク質の細胞通過速度は落ちる。きつく畳まれているタンパク質と比較すると、大きくて紐状の雑然としたものになっているからである。研究チームは、蛍光顕微鏡を使って、タンパク質が折り畳まれていないときに拡散がどの程度減速するかを計測する方法を考案した。次にタンパク質の変性をその動きに結びつけるために3D拡散モデルを利用した。
 変性タンパク質の減速はサイズのためだけではない。研究チームは追加実験をして、変性タンパク質が細胞内で他の分子に固着していることを証明した。シャペロンと言う細胞内の分子は、変性タンパク質の部分を結びつける仕事をする。研究チームは、変性タンパク質は、適切に折り畳まれたタンパク質と比べるとシャペロンとの相互作用が多いことを見いだした。しかし、変性タンパク質の数が多いとき、細胞のシステムの負荷が大きくなりすぎ、シャペロンはそれら全てに対処できなくなる。
 研究チームの考えでは、変性タンパク質は、非シャペロン分子に固着しがちになる、同時に細胞内に別の問題が生じ、細胞内部での流れを中断する。研究チームは、特別な顕微鏡を使って他のタンパク質を調べ、変性が拡散にどのように影響するかを調べることを計画している。これは、観察した特徴が一般的なものであるかどうか、各タンパク質が固有のの応答をするかどうかを見ることが目的である。
 研究チームは、この方法を用いて、折り畳まれていない、また誤った折り畳みのタンパク質が細胞の膜をどのように通るかを観察したいと考えている。膜のところで、アルツハイマーや他の病気に見られる問題を統合し造られるからである。