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2光子重合からマイクロアクチュエータ

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November, 21, 2014, Zurich--チューリッヒ工科大学(ETH Zurich)の研究チームは、新材料と微細3Dプリンティング技術により、微小磁気アクチュエータの改良形態をを実現した。
 マイクロメートルサイズのアクチュエータは、いずれ、薬や化学センサ分子を人体の特定箇所に運ぶことができるようになる、と研究チームは考えている。
 細長いアクチュエータ素子は液体の中を動くことができ、らせん形状を持ち、磁気を持つ。これらのアクチュエータは、外部の回転磁界によって駆動させられる。磁界に沿って整列し、縦軸の周りに回転する。らせん形状であるため、液体の中を泳いで進むことができる。
 研究チームは、光感度があり、生体適合性があるエポキシ樹脂を利用し、それに磁気ナノ粒子を組み込んだ。硬化の最初の部分で、この材料の薄い層を磁界に晒した。これによってナノ粒子が磁化され、粒子が平行線形状に整列する。これらの線の方向が材料の磁気特性を決める。次に、2光子重合により、変性エポキシ樹脂膜から小さな細長い構造を作製。この技術は微小3Dプリンタと同じである。エポキシ樹脂層内でレーザビームをコンピュータ制御で3次元的に動かす。硬化していない領域は、溶剤で洗い流すことができる。
 この技術によって、長さ60µm、直径9µmのらせん構造を造ることができた。これは縦軸に対して垂直に磁化されている。この新しいアクチュエータは精度良く制御できるので、従来の素子よりもほぼ4倍速く動き、ふらつくこともない。
 従来のマイクロアクチュエータは、通常コルクスクリュータイプであったが、微細3D製造技術を使ったことで、ETHの研究者は改良形状を造ることができた。研究では、らせん形状、細長い撚り線形状、二重撚り線に似た構造を作製した。テストの結果、これらの形状はコルクスクリュータイプのアクチュエータと同程度の速さで泳いで進むことができるが、新しい形状は表面が2~4倍大きくなっている点でコルクスクリュータイプとは異なっている。
 このような素子が薬剤や化学センサ分子を人体の特定箇所に運ぶことができるなら、アクチュエータを類似の分子で被覆しなければならない。素子の表面が大きくなればなるほど、輸送できる材料の量もますます大きくできる。研究チームは、このスパイラルモータの表面に抗体をつけることによって、原理的には、関係が深い生体医用材料でこれらの構造を被覆できることを実証している。