Science/Research 詳細

ポリマステントで腫瘍細胞を破壊

May, 30, 2023, Aachen--今日までは、胆管のような中空臓器の腫瘍は、通常、手術で腫瘍を除去できないので患者にとっては生存予後不良をともなう。
今では、シリンダー形状のメッシュデバイス、いわゆるステントが、一時的に中空臓器を開くために、手術で挿入される。しかし、腫瘍の内方成長のために、そのステントは、定期的に交換しなければならない。

ProNano2プロジェクトで、 RWTH Aachen UniversityとUniklinik RWTH Aachenの研究者は、特殊なポリマステントを使用する革新的アプローチを追求している。これは、ナノ粒子の助けを借りて、制御性よく加熱することができる。低体温療法、つまり熱による処置は、腫瘍細胞のみを特に標的にできる。健康な細胞とは違い、腫瘍細胞は、43℃の温度で回復不能な損傷を受けるからである。

まず、Institute of Applied Medical EngineeringのPD Dr. Ioana Slabuと、Institut für Textiltechnik (ITA) at RWTH Aachen UniversityのBenedict Bauerをリーダーとする研究チームが、その新しい加熱可能ポリマステントのパフォーマンスと効果を研究している。これは、支持と自己洗浄の両方を意図している。それが腫瘍に損傷を与えるので、そのステントは、もはや危険な手術で取り替える必要がないからである。

プロジェクトは、ドイツ連邦教育研究省から176万ユーロの助成金を受け取ることになっており、プロジェクトは2026年までとなる。プロジェクト完了後、ライセンス供与、スピンオフ会社により、研究成果のさらなる開発と活用が計画されている。
(詳細は、https://www.rwth-aachen.de)