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金のナノ粒子で鼻汁の粘性を計測

October, 16, 2014, Washington--ノースカロライナ大学(UNC)の研究チームは、金のナノ粒子と光を使って、気道のネバネバした物質の粘性を計測する方法を開発した。この新しい方法は、嚢胞性線維症や慢性閉塞性肺疾患などの肺の病気を医師がモニタし、治療するのに役立つ。
 「肺の病気に罹っている人は粘稠粘液を持つ。健康な大人では、気道に繊毛が並んでおり、粘液を肺から引き出して喉に送る。しかし粘液の粘性が強くなりすぎると肺に絡まり、慢性感染症を起こす病原菌を除去することもできなくなる」とUNCチャペルヒルの医師、Amy Oldenburg氏は説明している。
 医者は粘液を薄める薬を処方することができるが、体内の様々な箇所で薬が粘液の粘性にどのように影響を与えるかをモニタする適切な方法がない。研究チームの成果が役に立ちそうなところはここである。
 研究チームは、コーティングした金のナノロッドを粘液サンプルの表面に置き、レーザ光でサンプルを照射し、ナノ粒子から跳ね返る光の道筋を分析することで粘液へのロッドの拡散を追跡した。ナノロッドの拡散が遅ければ遅いほど、粘液は厚い。チームは、粘液が細胞層の上を滑っている時でもこのイメージング法が機能していることを確認した。体内の粘液は通常動いているので、これは重要な発見である。
 「粘液を薄める処置がどの程度うまく働いているかをリアルタイムででモニタできることによって、よりよい処置を決めることができ、個別の患者に適するように処置を調整することができる」とOldenburg氏は言っている。
 この粘液測定法が人間の患者でテストされるまでには5~10年はかかりそうだ、とOldenburg氏は見ている。金に毒性はないが、安全上の理由で、研究者は金ナノロッドが最終的に患者の体組織から消えることを確認したいと考えている。