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Caltech、細胞内を見透す技術を開発

August, 12, 2014, Pasadena--Caltechが開発した技術により、研究者は、組織、内蔵、体全体でさえも見透すことができる。この技術により、生命体を造る細胞一つ一つから新しい知見を得られ、新たな医療診断応用が期待できる。
 Caltech生物学助教授/主席研究者、Viviana Gradinaru氏の研究チームは、新しい技術を開発し、Cell誌にに論文を発表した。細胞の脂質が構造的支柱になっているが、そのために光が細胞を透過するのが妨げられる。「だから、大きな組織内の個々の細胞を見る必要があるなら、例えばマウスの腎臓、人間の腫瘍生検では、組織を非常に薄くスライスし、スライスごとに顕微鏡で別々に撮像し、その画像の全てをコンピュータで1つに結合しなければならない。それは非常に時間のかかるプロセスであり、間違いも起こりやすい。特に長い軸索、幹細胞や腫瘍細胞のようなまばらな細胞をマッピングしたいときだ」と同氏は説明している。
 研究チームは、生命体全体を透明にすることでこのような長いプロセスを回避する方法を開発した。共焦点顕微鏡など、標準的な光学法を用いて3Dで除き見目事ができる。
 この新しいアプローチは、Gradinaru氏のチームが、透明な脳全体の標本を造るために以前に開発したCLARITYとして知られる技術が基になっている。そのCLARITY法で、ゲッシ動物の脳に脂質溶解洗浄剤とヒドロゲルの溶液を注入。ヒドロゲルは、水性のポリマゲルで、構造的支柱の役割を果たす。このようにして組織は透明になるが、3Dアーキテクチャは研究に支障がないように完全なままにとどまっている。
 洗練された技術がCLARITYコンセプトを最適化し、脳以外の別の臓器、生命体全体でさえ透明にするために使えるようになっている。生命体の血管ネットワークをうまく利用することで研究チームは脂質溶解ヒドロゲルと化学溶液を体全体に素早く供給することができる。
 研究チームは、この新しい技術をPARS(perfusion-assisted agent release)と名付けている。
 臓器や体全体が透明になれば、標準的な顕微鏡技術を使って熱い組織の塊を簡単に見透し、蛍光タンパク質で遺伝学的にマークされた単一細胞を見ることができる。そのような遺伝的に導入された蛍光タンパク質がなくても、PARS技術を使って、関心のある細胞タイプに個別に染料を供給することができる。体全体を透明にすることが必要ない時には、その方法はPACT(passive clarity technique)を用いて個々の臓器で機能する。
(詳細は、www.caltech.edu)