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ヘッドマウント顕微鏡で動き回るマウスの脳を長期イメージング

December, 24, 2021, Washington--中国、南方科技大学の研究者は、自由に動き回るマウスで脳活動イメージングのために初の取り外し可能ヘッドマウント光音響顕微鏡を開発した。デバイスは、イメージング後に除去できるので、長期研究が可能であり、神経変性疾患や他の神経疾患の重要な新規洞察を明らかにすることになる。

「テンカン、アルツハイマー病、パーキンソン病は全て、神経血管連関を著しく遮断する、つまり神経活動と、脳血流における継続的な変化の関連である」と中国、南方科技大学、研究チームリーダー、Lei Xiは説明している。「われわれの新しいプローブは、神経血管連関の研究に最適である。ニューロンと血管網のダイナミクスの両方を同時に捉えることができるからである」。

新しい顕微鏡プローブの重量は、わずか1.8gであり、光学分解光音響顕微鏡(ORPAM)をベースにしている。これは、蛍光タグ、ラベル不要で、脳の解剖学的、機能的ダイナミクスを捉えることができる。Optics Lettersで、研究チームは、その新しいプローブを、自由に動き回るマウスで使用できるほどに軽量化する設計最適化を説明している。

「ヘッドマウント顕微鏡は、マルチフォトン、蛍光イメージングを使って主に単一ニューロンの活動を捉える。われわれのORPAMは、脳血管網と大脳皮質の大きなエリアを毛細レベルの解像度で、いかなるラベルも必要とせずかに捉えることができる」(Xi)

顕微鏡の微小化
新研究は、研究チームが自由に動き回るラットのために以前に作製したウエアラブルORPAMプローブに立脚している。その性能はよかったが、ラットに永久固定する必要があり、マウスに取り付けるには大きくて重すぎた。マウスの方が、多くの脳研究に望ましい動物モデルである。

プローブを小型化するためにチームは、顕微鏡の光パス全体を注意深く最適化するために光学シミュレーション計算を利用した。チームは、非球面レンズ、MEMSスキャナ、特注微小圧電超音波ディテクタを含む高性能微小コンポーネントを選択した。

結果としてのプローブは、成熟マウスの体重の10%以下の重さとなり、分解能2.8µm、大きな3×3㎜2の画像視野である。それを取り外し可能にするためにチームは、3ペアの磁石を組み込んだ。これにより、マウスの頭蓋に取り付けた軽量マウンティングベース付イメージングプローブを接続する。プローブは、イメージング後に直性除去できるので、自由に動き回る動物を繰り返し、長期モニタリングできる。

長期イメージング
ソフト組織を真似た合成材料でプローブの性能を評価した後、チームは、それを使って、マウスの大脳皮質の血管網を40分間イメージングした。チームは、7日に及ぶ長期イメージング実験も実施した。これらのテスト結果は、そのプローブが自由に動き回るマウスの安定、高品質ORPAM画像を提供することを示していた。

「今後、われわれはキャピラリレベルの分解能、ビデオレートイメージング速度、マウスの大脳皮質全体を捉えられるだけの視界をもつプローブを開発する考えである。脳活動についてもっと分かるように、それが病気や健康にどう関係しているかが分かるように、そのプローブのパフォーマンスを高めたいと考えている」とXiはコメントしている。
(詳細は、H. Guo, Q. Chen, W. Qin, W. Qi, L. Xi, “Detachable head-mounted photoacoustic microscope in freely moving mice,” Opt. Lett., 46, 6055-6058 (2021).)