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印刷できる抗原抗体検査のための光センサ開発

February, 8, 2021, 福岡--九州大学大学院システム情報科学研究院の吉岡宏晃 助教、興雄司 教授、Abdul Nasir大学院生らの研究グループは、熱処理が不要で市販のインクジェットプリンタと同様の技術で印刷可能な抗原抗体検査で利用できる光センサの開発に成功した。

抗原抗体反応を利用した光センサの一つに、0.1mmほどのサイズで光をよく閉じ込める微小光共振器からなる円盤型微小レーザ素子を利用する方法がある。
 この円盤型微小レーザ素子に検出対象物が付着した際に、素子に含まれる抗原もしくは抗体と検出対象物が結合し、抗原抗体反応を起こすことで、素子から発生するレーザの光スペクトル(色情報)が変化、対象物が検出できるというアプローチ。原理的にはウイルス1個程度でも検出可能な超高感度センサが期待できるが、これまでの微小光共振器ではその表面に検出対象物を結合させるための抗原もしくは抗体を施すには特別な処理が不可欠だった。

 研究は、抗原抗体反応に用いるビオチンという分子が常温で表面修飾可能な特殊ポリマ(日産化学株式会社より提供)と、独自の円盤型微小レーザ素子の印刷技術とを組み合わせることで成功させた。印刷及び計測のセットアップをポータブルにすることで、検体を専門機関に送らずその場で結果が分かる検査や家庭での簡易検査などの実現が期待できる。
 研究成果は、Optical Materials Express誌に掲載されました。

(詳細は、https://www.kyushu-u.ac.jp/)