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スタンフォード、脳研究にシリコンコンピューティングパワーを利用

Microwire bundle

September, 18, 2020, Stanford--スタンフォード大学の研究チームは、脳をシリコンベースの技術に直結する新しいデバイスを開発した。脳と機械とのインタフェースデバイスは、すでに存在しており、これらは人工器具、病気の治療や脳研究で使われている。この最新デバイスは、既存の選択よりも侵襲性が少なく、より多くのデータを記録することができる。

「これまで、誰もこれらの2Dシリコンエレクトロニクスを取り上げて脳の3Dアーキテクチャに対抗させたものはいなかった。われわれは、従来のチップ製造についてすでに知っていることを投げ捨て、シリコンエレクトロニクスを3次元にする新しいプロセスを設計しなければならなかった。しかも、簡単に拡大できるようにそれをしなければならなかった」と材料科学・光学院生、Abdulmalik Obaidは話している。

Science Advancesに発表されたデバイスは、一束のマイクロファイバを含んでいる。各ワイヤは、幅が細細の人毛の1/2以下である。この細いワイヤは、静かに脳に挿入して、外側で直接シリコンチップと接続できる。チップは、各ワイヤを通る脳の電気信号を記録する。神経の電気活動ムービーを作るようにである。デバイスの現行バージョンは、数百のマイクロワイヤを含んでいるが、将来のバージョンでは数千になる。

「電気的活動は、脳の活動を見る最高分解能方法の一つである。このマイクロワイヤアレイで、われわれは、シングルニューロンレベルで起こっていることを見ることができる」とスタンフォードの材料科学・光学教授、論文の著者(co-senior author)、Nick Meloshは説明している。

研究チームは、ラットから分離した網膜細胞と生きたマウスの脳で、その脳-マシーンインタフェースをテストした。両方の例で、チームは、数百チャネルアレイで有意な信号の取得に成功した。継続実験で、そのデバイスがどのくらい長く脳にとどまり、こらの信号が明らかにすることを究明することになる。チームは特に、学習について信号から何が分かるかに関心をもっている。研究チームは、人工器具、特に会話補助におけるアプリケーションに取り組んでいる。

その目的達成のために、研究者は脳と機械のインタフェースを作らなければならないことを認識していた。それは長く続くとともに、損傷は最小にして脳と密接な接続を確立できなければならない。チームは、技術進歩を利用できるように、Siベースのデバイスへの接続を重視した。

「シリコンチップは、非常に強力であり、信じがたい拡張能力がある。われわれのアレイは、そうした技術と非常に簡単に結合する。実際にチップをとって、それを露出したバンドル端に押しつけるだけで、信号を取得することができる」とMeloshは説明している。

研究チームが取り組んだ一つの主要な課題は、そのアレイの構造化方法の考案だった。たとえその主要コンポーネントが数100の微小ワイヤであっても、それは強力で耐久性が必要だった。ソリューションは、各ワイヤを生物学的に安全なポリマで巻くこと、さらにそれらを金属カラー内部にまとめることだった。これにより、ワイヤが空間的に分離され、正しい方向に向くことが保証される。カラーの下で、個別ワイヤが脳に向けられるようにポリマは除去される。

既存の脳と機械のインタフェースデバイスは、100チャネルの信号を提供する約100ワイヤに限定されている。また、それぞれが手作業で苦労してアレイに設置しなければならない。数1000チャネルのアレイを作れるように、研究チームは何年もかけて、その設計と製法を改良した。

「このデバイスの設計は、既存の高密度記録デバイスとは全く違っている、アレイの形状、サイズ、密度は、製造中に簡単に変えられる。つまり、実質的に任意の3D配置、様々な深さで異なる脳領域を同時に記録できる。広範に適用されると、この技術は、健康や病気状態における脳機能についてわれわれの理解を著しく上回る」と神経外科、神経学准教授、Jun Dingはコメントしている。

この意欲的であるが見事なアイデアの追求に多年を費やした後、生きた組織でテストできるデバイスを手にしたのは、まさにそのプロセスの最後である。

「われわれは、何キロメートルものマイクロワイヤを取扱い、大規模アレイを作り、さらにそれらをシリコンチップに直接接続しなければならなかった。その設計に何年も取り組んだ後、われわれは、初めて網膜でそれをテストした。それは、ただちに機能し、非常に元気づけられるものだった」とStanford Bio-X Bruce and Elizabeth Dunlevie Fellow、論文の共主筆、Obaidは話している。

網膜とマウスでの最初のテストに続いて研究チームは、現在、もっと長期の動物研究を実施している。そのアレイの耐久性、大規模バージョンの性能をチェックするためである。また、そのデバイスがどんな種類のデータをレポートするかを調べている。これまでの結果は、脳で起こっている学習や失敗をそのデバイスが観察できることを示している。研究チームは、いずれ、そのデバイスが人間にとっての医療技術改善に利用できることについては楽観的である。例えば、機械的補綴、言葉や視覚の回復支援などである。