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光音響顕微鏡システム、SNRと時空解像度改善

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December, 23, 2019, Pohang--POSTECH (浦項工科大学校)の研究チームは、特注スキャニングミラーを持つ高速光音響顕微鏡システムをNatureに発表した。この新開発の顕微鏡は、特注スキャニングミラーをもつ安定した商用ガルバノメータスキャナを使い、コントラストアブソーバを使わないで、赤血球の流れをモニタすることで血栓や血管の破裂を見つけることができる。

光音響顕微鏡は、レーザビーム発射し、対象が光を吸収した後、光エネルギーが熱に変換され、振動を誘発することで、細胞、血管、組織を撮像する。ガルバノメータスキャナを使う従来の光音響顕微鏡システムは、視野が狭い。それらは光音響波をスキャンするのではなく、光ビームだけをスキャンするからである。リニア電動ステージを使う従来の光音響顕微鏡システムも、画像生成に時間的制約がある。

研究チームは、性能を改善した新しい光音響顕微鏡システムを開発した。既存の光音響顕微鏡システムに、特注スキャニングミラーを実装したので、光音響波と光ビームを同時にスキャンできる。また、コントラストアブソーバなしで本来備わっている赤血球を使うことで非常に小さな血管をモニタできる。これは、システムの血管イメージングに寄与している。この改善により、光音響信号を局所化することで超解像度画像を実証しており、空間分解能は、2.5倍強化されている。

研究成果は、様々な意味で有用である。特に、このシステムは、脳卒中や心疾患の診断や処置で極めて有望と期待されている。血球の流れで血管をリアルタイムモニタ、イメージングできるので、緊急の診断や処置を必要とする血管疾患でも使用できる。さらに、毛細血管の血行動態を直接モニタできる。また、血液動態反応、血管の造影剤動力学、微小循環の一時的異常を含む様々な領域に適用できると考えられている。

Chulhong Kim教授は、「われわれはこの新しい光音響顕微鏡システムで、マウスの耳、眼、脳、人の指先のイメージングに成功した。われわれの開発成果は、従来の脳イメージングシステムを補完するツールとなり、将来の前臨床、臨床研究に有望なツールになる」とコメントしている。