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ドライアイの診断と治療改善に光イメージャ

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October, 11, 2019, Latham--イスラエルの研究チームが、ドライアイの診断と処置改善に有望な新しい非侵襲光学イメージングシステムを開発した。ドライアイは、炎症やかすみ目の原因となることが多く、これは眼の外側を保護する涙液膜の内層の不安定性があると起こる。
 今日、ドライアイのほとんどのケースは、患者質問表を利用して診断されるが、これは主観的であり、一般には病気の原因判定には使えない。涙液膜を検査する客観的方法は、侵襲的であり、瞬き毎に変わる素早く変化する動力学を追跡できない。
 「眼科に来院の最大60%がドライアイが原因であり、このことは非侵襲的で、非常に正確な診断機器の必要性を示唆している」と研究チームリーダー、イスラエルのAdOM Advanced Optical Methods Ltd、Dr .Yoel Arieliは話している。「われわれの涙膜イメージャは、眼科、眼の検査で涙膜を撮像し、その内層をナノメートル解像度で区別する」。
 Applied Opticsで研究チームは、広い視野にわたり数秒でスペクトル計測を行うデバイスの能力について記述している。それによると、イメージャは、瞬きしていても人の眼を高速に、一貫して計測できる。
 研究は、AdOM Advanced Optical Methodsで行われた。超薄涙液層をナノメートル解像度で計測できる概念実証、独自の方法と設計は、Dr .Yoel ArieliをリーダーとするAdOMの開発チームによって開発された。

イメージングによる診断の改善
 「ドライアイの診断では、近年大きな進歩はほとんどなかった」とDr Arieli。「われわれは学会やドライアイを診断、処置する開業医と協力して、臨床状態に組み込むことができ、極めて正確に涙液膜内層をイメージングする計測器を開発した。これは、ドライアイの診断とその原因の理解に使用することがてきる」と同氏は説明している。
 その新しい計測器は、アイセーフハロゲン光を使用して眼を照射し、次に時間的、空間的に反射光のフルスペクトルを分析する。このスペクトル計測は、眼の前面に見つかる構造の再構築に利用できるので、涙液膜内層、特に水性サブレイヤの正確な計測が可能になる。このサブレイヤは、ドライアイでは重要な役割を担うが、他の方法で解析することは難しかった。
 「ブロードバンド光源と、特殊解析から得られる細部により各涙液膜層やサブレイヤの微妙な変化をナノメートルレベルで理解できる。これらの計測は、わずか40秒で自動的に完了する」とDr. Arieli。
 模造の涙液膜で分解能2.2nmを実証した後、研究チームは、人の眼で、患者が瞬きしている間、何の介入もなく計測する測定器の能力をテストした。「装置は、見事に機能し、まったく危険はない。それは、非侵襲的であり、単純な光源を使うだけだからである。装置は、数秒ごとに瞬きも含めて、一貫して涙液巻きを計測するだけでなく、それは他の部分的に侵襲性のある、確立されたドライアイ診断技術とも良く関連付けられている」とDr. Arieliは説明している。
 Tear Film Imagerは、イスラエルとカナダの2箇所の臨床研究で使われ、その機器でドライアイ診断やドライアイ治療を行っている。そのイメージャでドライアイは、正確に評価できる。研究チームによると、今後の研究がドライアイ治療に、より有益な情報の提供に役立ち、手術結果を改善し、またコンタクトレンズのより正確な取付にも役立つ。研究チームは、多様な患者グループの大規模研究で、Tear Film Imagerを使用して、健全な眼とドライアイ患者の基準面設定を計画している。