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腫瘍治療にマイクロロボットをレーザで活性化

August, 14, 2019, West Larayette--病んでいる身体部分の処置で、体内の病気はどうするか。その場合、手術か化学療法が必要になるかもしれない、とCaltechエンジニアリング・応用科学部の研究者は言う。
 研究チームは、全く新しい治療形態、マイクロロボットに取り組んでいる。マイクロロボットは、体内の特定箇所に薬剤を送達し、同時に体外からモニタ、制御される。

「マイクロロボットコンセプトは、正に必要なところにマイクロマシナリを送り込めるので、実に素晴らしい。薬剤送達、予め計画されたマイクロサージェリが可能になる」と医療工学・電気工学教授、LihongWang氏は言う。

マイクロロボットは、消化管腫瘍の治療を目的とした、医療工学准教授、Wei Gao氏との共同研究プロジェクトである。

マイクロロボットは、薄い金と,消化に耐性があるポリマ、パリレンで被覆された微小マグネシウム金属球で構成されている。その層は、被覆されていない球の円形部分、一種ののぞき窓を残している。マグネシウムの被覆されていない部分は、消化管の液体に反応し、小さな泡を生成する。泡のストリームは、ジェットのように動作し、球を前に押しやり、最終的に組織近傍と衝突させる。

マグネシウム球形マイクロロボットは,それ自体でズームする。興味深いが、それが特別に役立つわけではない。それを新規性から、薬剤送達手段に変えるために、研究チームは、それらにある程度の変更を加えた。

まず、薬剤層は、個々の微小球とそのパリレン被覆とに挟まれている。次にマイクロロボットを胃の過酷環境から守るために、パラフィンワックスでできたマイクロカプセルで包まれる。

この段階で、その球は薬剤を運ぶことができるが、まだそれを所望の場所に送達する重要能力を欠いている。そのために、研究チームは光音響コンピュータトモグラフィ(PACT)を使う、これはWangが開発した技術で、赤外光パルスを利用する。

赤外光は、組織を透過して散乱し、赤血球の酸素を運ぶヘモグロビン分子に吸収され、分子を超音波振動させる。その超音波振動は、皮膚に押しつけたセンサで拾われる。そのセンサからのデータは、身体の内部構造の画像を生成するために利用される。

以前に、Wangは、PACTの振動が乳ガン検出、個別ガン細胞の同定に利用できることを示した。マイクロロボットに関しては、その技術は2つの働きがある。まず、イメージング。PACTを使うことで、研究チームは消化管の腫瘍を見つけ出すことができ、マイクロロボットの位置を追跡することもできる。それが、PACT画像に強力に現れるからである。マイクロロボットが腫瘍近傍に到達すると、ハイパワー連続波近赤外レーザビームを使って、それを活性化させる。マイクロロボットは、赤外光を強く吸収するので、それらは一時的に熱くなり、周囲のワックスカプセルを溶かし、マイクロロボットが消化液に触れる。その段階で、マイクロロボットのバブルジェットが活性化し、マイクロロボットが群がり始める。ジェットは制御できないので、その技術は一種のショットガンアプローチである。マイクロロボットは、すべてが標的領域に当たるわけではないが,多くが標的を直撃する。すると、マイクロロボットは表面に付着し、その薬剤ペイロードの放出を始める。

「これらマイクロロボットは、消化管の粘液を突き抜け、そこに長くとどまることができる。これは、薬剤送達を改善する。しかし、それらはマグネシウムでできているので、生体適合、生分解性である」とGao氏は話している。

動物モデルでの試験は、マイクロロボットは目的通りの性能を示したが、研究チームは、さらに研究を押し進める計画である。

「病気の領域に到達し、マイクロロボットを活性化させることができると言うコンセプトを実証した。次の段階は、その治療効果の評価である」とGao氏は言う。
 同氏は、様々な推進システムを使い、身体の他の部分で動作するマイクロロボットの変種を開発する考えである。

Wangの目標は、PACTシステムとマイクロロボットとの相互作用法の改善である。それが使う赤外光は、身体のさらに深い領域への到達は容易ではないが、さらに深く浸透するシステムの開発は可能である、と同氏は考えている。

(詳細は、https://www.caltech.edu)