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3Dプリント生細胞、グルコースをエタノール、CO2に変換

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March, 15, 2019, Livermore--ローレンスリバモア国立研究所(LLNL)の研究チームは、グルコースをエタノールとCO2気体、ビールに似た物質に変換する生細胞を3Dプリントし、高い生物触媒効率につながる技術を実証した。
 生きた哺乳類細胞を複雑な3Dスカフォールドにバイオプリントする技術は、広く研究されており、組織再生から創薬、臨床実施までの広いアプリケーションで実証されている。哺乳類細胞だけでなく、バイオ触媒として機能的マイクローブのプリントにも関心が高まっている。
 マイクローブ(微生物)は、炭素源を貴重な最終製品化学物質に変換する工業で用いられている。アプリケーションは、食品産業、バイオ燃料製造、廃棄物処理、生物による環境修復技術。無機触媒の代わりに生きたマイクローブを用いることは、おだやかな反応条件、自己再生、低コスト、触媒選択性などの利点がある。
 Nano LettersのACS Editors’ Choice記事となった新しい研究は、全細胞の積層造形が、微生物の行動、伝達、微小環境との相互作用の研究、容量側低生産性がある新しい生物反応器に役立つことを示している。
 事例研究では、研究チームは凍結乾燥した生きた生物触媒酵母細胞(出芽酵母)を多孔質3D構造にプリントした。独自に改良した形状により、細胞は非常に効率的にグルコースをエタノールやCO2に変換した。これは、ビールを造るために酵母そのものを使う方法に似ている。この新しいバイオインク材料により可能になった、プリント構造は自立的でり、高い分解能、可変細胞密度、大規模で、高い触媒作用と長期的実用性を持つ。もっと重要な点は、遺伝子操作された酵母細胞が使用されると、高価な薬剤、化学物質、食品やバイオ燃料も製造できることである。 
 「バルクフィルムと比べると、薄いフィラメントと微小孔を持つプリント格子によりわれわれは迅速な物質移動を達成できるので、エタノール製造は数倍増になった」とLLNL材料科学者、論文の筆頭著者Fang Qianは説明している。「われわれのインクシステムは、様々な他の触媒マイクローブに適用して、幅広いアプリケーションニーズに対処できる。この研究で開発されたバイオプリント3D形状は、多くのバイオ変換プロセスのプロセス強化向けの多様なプラットフォームとして役立つ。ここでは、高価な製品、生物による環境修復技術のために多様な微生物バイオ触媒を用いる」。
 化学者、Bakerによると、「固定化生物触媒にはいくつかの利点がある。連続的な変換プロセスができること、製品純化が簡素になること。この技術は、生きた物質における細胞密度、配置、構造をコントロールする。これらの特性の調整能力を使って、生産速度や歩留まりを改善できる。さらに、そのような高い細胞密度の材料は、新しい、未知の有益な特性をもっている。細胞が、材料の大きな部分を構成するからである」。
 「これは、固定化細胞を3Dプリントして科学反応器を作る初めてのデモンストレーションである。このアプローチは、エタノール製造の高速化、より安価に、クリーンに、高効率にするために有望である。プリントマイクローブと、より伝統的な化学反応器を組み合わせて、ハイブリッド、つまりタンデムシステムを作り、新たな可能性を開くことができる」とエンジニア、Duossは、話している。
(詳細は、https://www.llnl.gov)