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個人化モデリングを使って心臓弁を置き換える

March, 27, 2018, Columbus--オハイオ州立大学Wexner Medical Centerの医者は、大動脈弁置換術を受ける患者のケアを改善するために画期的なアプローチをとる。チームは、オハイオ州立大学工学部の生体医用工学チームと協力する。オハイオチームは、潜在的な合併症のモデリングと予測法を開発し、合併症を回避することができる。
 大動脈弁置換の最も一般的な理由は、大動脈狭窄症、弁の開閉の狭窄化である。数十年にわたり、弁小葉が石灰化により硬くなり、左心室から大動脈へ血液を押し出すことが困難になる。その病変弁を置き換えるには2つのオプションがある。従来の開胸手術、侵襲性の少ない経カテーテル法である。経カテーテル法は、脚の血管から組織(生体)弁を入れる。
 個々の患者にどのアプローチ、どの弁が適切であるかの決定に役立てるように、オハイオ州立大学の医師と生体医用工学チームは、大動脈弁と周辺構造の個人化3Dモデルを作製し、新しい弁がどのように機能するかをシミュレートする。
 「ほとんどの患者にとって、利用できる弁は同程度に機能する。しかし場合によっては患者の身体についてさらなる考察が必要になるかも知れない。例えば、患者の弁小葉に、あるいは、弁に極めて近い冠動脈に硬化した結節があるかも知れない。弁が収まる箇所の再建は重要である」とDr. Scott Lillyは指摘している。
 研究グループの、院生を含むLakshmi Prasad Dasiのチームは、患者の大動脈を再建し、実際の大動脈を真似た様々なフレキシブル材料を使って、患者のCTスキャンから、大動脈を3Dプリントする。チームは、そのモデルを心臓シミュレータに装着する。シミュレータは、透明な、模擬的血液をシステムに通してポンプする。
 「レーザと高速カメラを使い、置き換えた弁が、ある場合とない場合の血流と渦巻パターンを計測することができる。弁の様々な治療、位置、タイプをモデル化し、漏れ、凝固あるいは冠動脈閉塞をよりよく理解することができる。様々な弁が狭窄をどのように緩和するかだけでなく、小葉に形成される血栓の可能性をどのように最小化するかを観察することができる。これは、治療の目標である」とDasiは話している。
 同時にDasiのチームは、コンピュータモデルを作成し血流の物理特性、経カテーテルと患者の身体との相互作用を把握する。長期的には、目標は物理的モデル実験なしで、個々の患者固有の身体と血流を理解できることであり、したがって処置判定個人化プロセスのスピードアップである。
(詳細は、www.osu.edu)