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新しい光モジュールで甲状腺ガン検診改善

March, 23, 2018, Hollywood--甲状腺ガンの早期診断は患者の回復可能性を向上させることができるが、現在のスクリーニング法は感度の低い機器を使い、不正確な結果を生み出すことになる。その結果、医師は不完全な情報に頼って診断判定を行い、処置を勧めることが少なくない。これは、患者が不要な手術を受けたり、QOF低下を経験することにつながる。
 国際研究チームは先頃、甲状腺結節の矛盾のない、コスト効率が優れたスクリーニングができるPOCデバイスを開発した。開発成果は、Horizon 2020欧州プロジェクト「甲状腺結節のレーザと超音波の共分析」(LUCA)の一環である。
 プロジェクトのコーディネーター、ICFO教授、Turgut Durduranは、「問題は現在のアプローチの特異度が低いことにある、これがおびただしい数の生検と手術につながる」とコメントし、さらに「不幸にして、現在のイメージング、スクリーニング法は、良性結節と悪性結節を高い特異度で区別できない」と指摘している。
 標準的な甲状腺スクリーニング法は現在、準最適感度と分解能の最初の超音波に関係している。超音波が異常な結節を検出すると、臨床医は微細針吸引生検(FNAB)を行って悪性を試験する。しかしFNABの結果は、診断が不十分であり、偽陽性となることが多い。これらの不正確さにより患者は不要な手術を受けることになる。
 LUCVAプロジェクトの目的は、医療専門家のためにデータ収集を改善することである。これには、化学成分、水の濃度、構造、組織の血流と酸素供給のような血行動態を同時に検査する。この新しいデバイスは、現在の超音波基準に立脚した、「ハイブリッドオプティクス/US(超音波)プローブ」である。
 デバイスの光モジュールは、近赤外時間分解分光法(TRS)と拡散相関分光法(DCS)を使用して、すべての組織データを収集する。それぞれすでに、個別の市販レベルの技術である。DCSレーザサブシステムは、ファイバ結合785nmレーザダイオードと特注の駆動および冷却エレクトロニクスを特徴としている。カスタム設計により、デバイスは、標準DCSレーザシステムのコストを10~15倍削減する。
 光モジュールは、TRSにより、水や脂質のような、発色基濃度のデータも収集する。TRSサブシステムは、PTMと時間相関シングルフォトンカウンティングを特徴としており、市販の同等品よりも約5倍低コストになる。
 研究チームによると、甲状腺結節の高率発生、人口の76%は、病変の特性評価のわずかな戦略改善でも大きなプラス効果となることを意味する。また実際、研究チームは、この光学的イノベーションが臨床に使用されると患者の生命にいかに大きな影響を与えるかを見通している。
 「予備実験では、われわれの計測の直ぐ隣で行われた超音波スクリーニングが健全な若いボランティアに悪性結節を特定した。われわれは、手術にまで進んだ多くの結節が良性であることが明らかになったと考えている」とDurduranは話している。
(詳細は、www.osa.org)