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SLACのX線レーザで室温光合成の詳細を撮る

Structure of the oxygen evolving complex in photosystem II in a light-activated state. Water molecules are shown as blue spheres, the four manganese atoms in purple, the calcium in green and the bridging oxygens in red. The blue mesh is the experimental electron density, and the blue solid lines are the protein side chains that provide a scaffold for the catalytic complex.

December, 5, 2016, Menlo Park--エネルギー省(DOE)のSLAC国立加速器研究所の新しいX線法で、タンパク質複合体の最高解像度室温画像を撮像した。これにより研究者は、光合成が自然に起こる温度で水がどのように分離されるかを密接に観察することができる。研究チームは、SLACのX線自由電子レーザ、Linac Coherent Light Source (LCLS)の高輝度高速パルスを用いて回折像を撮った。
 以前、光合成系Ⅱの静止状態を凍ったサンプルを使って詳細に見た。この最新の研究では、研究チームは、自然に起こる状態で光合成水分解の2つの重要ステップを見ることができた。これはプロセスの詳細がどのように起こるかをデコードする大きなステップである。損傷のない室温研究とは、画像に人為的なものがほとんどないことであり、これにより光合成系Ⅱが自然状態でどのように起こるかをより明確に知ることができる。
 LCLSでは、研究チームは、損傷が起こる前にX線結晶学および分光学データを収集するために超高速レーザパルスを利用することができた。
 「LCLSの長所は、パルス幅が非常に短く、わずか40 fsであるが、非常に高強度であるので、サンプルが壊れる前にデータを収集できることだ」とバークリーラボの研究者、論文の共著者、Jan Kernは説明している。
 SLACで行われた最新の研究では、通常自然に起こるプロセスと同じ温度で、4段階サイクルの第1ステップと次のステップをとらえた。そのために研究チームは、溶液にサンプルの数滴を落した。溶液は、動くベルトコンベア上の光合成系Ⅱの小さな結晶化形態。次にレーザからのグリーンライトのパルスでサンプルを照射し、水分解反応を始めた。2光パルスの後、チームはX線を使って結晶画像を撮った。解像度は2.5Åを上回り、以前に室温で達成したものよりもはるかに優れている。
 水分解反応は、光合成系Ⅱタンパク質内の金属触媒で起こる、酸素発生複合体として知られており、マンガン4原子とカルシウム1原子で構成されている。複合体は光からのエネルギーを利用して、水2分子から純酸素を作る。4マンガン原子は、そのサイクルを通じて電子のシャッフルに不可欠であるが、正確に複合体のどこに関連の水があり、どこで酸素の形成が起こるかは知られていない。
 これを解決するために研究チームは、水の置き換えとしてアンモニアを用いて2つの水分子からの酸素原子がどこで結合して酸素分子を形成するかを絞り込んだ。この研究の結果、データはその反応が酸素発生複合体内でどのように進むかについての2つの先行理論をサポートしないように見える。
 この同じ技術を用いる今後の研究では、研究チームは、そのプロセスの違うステップでもっと多くの画像を撮りたいと考えている。それによって、水分解反応の詳細がさらに明確になると考えている。