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乳がん手術中に悪性組織を発見する新たなイメージングツール

October, 12, 2016, Washington--マモグラフィ技術の開発が早期乳がんの検出を支援する。その結果、全胸部切除が不要になることがあり、広範囲局所切除、乳房から腫瘍の塊を除去する乳房温存手術の傾向が強まっている。こうした手術では、医師は腫瘍が再発しないように「切除縁」として知られる健全な組織の薄い縁に沿った腫瘍の切除を目標にする。悪性組織の完全除去を確認するために、縁でサンプルを採り病理テストを行う。
 ウエスタンオーストラリア大学(University of Western Australia)電気工学博士課程学生、Wes Allen氏は、「このようなテスト結果は、手術後数日経過してわかることが問題だ。悪性組織が見つかれば、患者は再びその除去手術を行わなければならない。20~30%の乳房温存手術患者が第2の手術を行わなければならないと推定される」と指摘している。
 研究チームは、手術中に悪性組織を検出できる新しいツールを開発した。これは、「オプティカル・コヒレンス・マイクロ-エラストグラフィ(OCME)と命名されている。
 新しいツールは、すでに存在する医療イメージングシステムOCTをベースにしている。OCMEは、OCTイメージングシステムを利用して、組織の異なるな部分が物理的な圧縮にどのように反応するかを計測する。組織内の圧縮量は、その機械的特性に関連している。OCMEは、その機械的特性をOCT画像に重ねる。生成されたハイブリッド画像により医師は、悪性組織と良性組織との区別ができるようになる。
 研究グループは、これまでにこの新技術を小さなアクチュエータ、サンプルを少しの間圧縮するデバイスでテストし、その有効性を実証した。現在、研究チームは、もっと大きな広視野のアクチュエータをセットアップに統合し、スキャニングプロセスを高速化する新しいプロトコルを開発した。
「広視野アクチュエータを動かすことで、広範局所切除中に切除されたサンプルの全面をスキャンすることができる。すなわち、臨床関連のベンチトップシステムができたということである」とAllen氏はコメントしている。
 研究チームによると、究極的にはこの技術は、ハンドヘルドプローブになり、医師はそれを使って直接患者の悪性組織の縁を検査することができる。