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UT、乳がん診察用イメージングデバイス開発に500万ユーロプロジェクト

October, 12, 2016, Enschede--トゥエンテ大学(University of Twente)が主導する大規模ヨーロッパコンソーシアムは500万ユーロを超える助成金を主にEUから受け取り、乳がん診断用の新しいイメージング機器を開発する。
 デバイスのプロトタイプは大規模テストと4年以内の生産準備が整っている。デバイスは光音響および超音波イメージングだけでなく、両技術で生成した画像を統合することもできる。新しいイメージャは、乳がんの診断を促進、加速し、若い女性にも適用できると期待されている。
 世界で毎年、150万人を超える女性が乳がんと診断され、50万人がその病気で死亡する。乳がん検出用の現在の技術、X線マモグラフィ、超音波と磁気共鳴イメージング(MRI)には欠点がある。これらの技術の最大の欠点は、腫瘍を、健全な組織あるいは良性の異常性から常に明確に区別できるわけではないことである、したがって腫瘍が見逃され、また時には不要な、ストレスの多い生検を行わなければならない。ヨーロッパの大規模研究コンソーシアムは、乳がん診断用に全く新しいデバイスを開発する。提案されているデバイスは、正確に診断する時間を大幅に短縮すると考えられている。また、X線マモグラフィがうまく機能しない若い女性にも適している。デバイスは、潜在的に有害な放射線や造影剤は使用せず、検査を受ける女性に痛みはない。

コンソーシアムは、EUからの助成金435万ユーロ、残りをスイス政府から受け、デバイスの開発にあたる。プロジェクトリーダー、Srirang Manohar氏は、提案デバイスをPAMMOTH、「夢のイメージャ」と呼んでいる。
 PAMMOTHは既存の光音響と超音波イメージング技術を統合し、同時にそれをさらに高いレベルに引き上げる。「両方のシステムからの画像は統合される。これは、病気の特殊光学的コントラスト、超音波特性についての同時3D情報となり、乳房内部の解剖学的情報が得られる。さらに、これをリアルタイムで統合することを考えている」とManohar氏は説明している。
 両システムの統合は、研究者たちが取り組む最終的な臨床プロトタイプにとって有用であるだけではない。プロジェクトでは、データアクイジション、超音波検出、新しい強力なレーザに向けた様々な改善サブシステムが生まれるとManohar氏は期待している。

超音波は医学界では比較的新しいイメージング技術であるが、UTは胸のイメージングへの適用で研究を行ってきており、光音響マモグラフィ、PAMmographyと言う。PAMmographyでは、胸にレーザ光を照射する。このレーザ光は、血液濃度が高いところ、悪性腫瘍周辺域で超音波に変換される。生成した超音波は、腫瘍から皮膚表面まで進み、そこで検出できる。PAMMOTHプロジェクトに参加しているパートナーがその技術を改善し、様々な新機能を導入する。例えば、多様なレーザ光を使って腫瘍の可視化を改善する、また腫瘍の血液の酸素飽和度についての情報が得られるようにする、これによって悪性か良性かが分かる。
 研究チームは、超音波分野で大きく前進すると考えており、型破りな方法で生成された超音波で3D画像を作りだす技術を開発しようとしている。従来の超音波イメージングと異なり、ハンドヘルドスキャナはこのプロジェクトでは使わない。