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これまで見えなかったものを見る:ナノビーズでできたスーパーレンズ

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August, 18, 2016, Bangor--Science Advancesに発表された論文によると、新しい固体3Dスーパーレンズを使うと、従来の顕微鏡で見えるものの範囲を拡大することができる。
 パンガー大学のDr Zengbo Wang、復旦大学Limin Wu教授らの研究チームは、微小な水滴のような構造を表面に作製して調べた。これらの構造は、追加レンズとして機能し、これまでは通常のレンズでは見えなかった表面の特徴を拡大することができる。
 数100万のナノビーズで構成されているので、球は光ビームをバラバラにする。各ビーズが光を屈折させ、個別のトーチのような微小ビームとして機能する。表面を照射するのは各光ビームの非常に小さなサイズであるので、顕微鏡の解像度を画期的なレベルに向上させる。新しいスーパーレンズは、既存の顕微鏡の倍率を5倍にする。
 従来の顕微鏡の解像度の限界を拡大することは、一世紀にわたり顕微鏡の「至高の目標」だった。光の物理的法則のために、通常の顕微鏡で200nm以下の物体、例えば最小サイズの細菌を見ることは不可能である。しかし、スーパーレンズは、今世紀に入って新たな目標になっており、様々な研究室や研究チームが様々なモデルや材料を研究している。
「われわれは高屈折率二酸化チタン(TiO2)をレンズの構成要素として使用した。これらのナノ粒子は光を水よりも強く曲げることができる。つまり、それが可能であるとして、この材料のカップにスプーンを入れると、その材料に入ったスプーンは、水に入った同じスプーンよりも大きく曲がって見えることになる」とDr Wangは言う。
「個々の球が光を強く曲げ、光ビームを分離して、数100万の個別光ビームを生成する。われわれがこれまで見えなかった細部を見ることができるようにしているのは、これら微小な光ビームである」と同氏は説明している。
 この技術の利点は、二酸化チタンという材料が安価であり、新しい顕微鏡を購入するよりも簡単に手に入ることである。レンズは顕微鏡ではなく、観察される材料に適用される。