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新しいアプローチで蛍光顕微鏡の3D解像度が2倍に

August, 16, 2016, Washington--一度に3視点を利用することで、解像度を大幅に改善する新しい顕微鏡アプローチが開発された。この新方法は、特に生物学的プロセスの動力学を見る際に役立つ。健全な細胞の活動の仕方、病気が発生した時に何が問題になるかを洞察することができる。
 生物学者は通常、 胎発生から生きた細胞内の複雑なプロセスまであらゆるものを研究するために蛍光顕微鏡を使用する。しかし、ほとんどの蛍光顕微鏡法は、サンプルから放出される蛍光の多くを捉えることができない。これは情報の喪失だけでなく、解像度低下でもある。
 国立画像生物医学・生物工学研究所の研究者Yicong Wu氏は、「以前は無視されていた蛍光を捉えてそれを、従来タイプ顕微鏡で使用されている従来視点と融合した。これにより、時間分解能に譲歩することなく、またサンプルに光を追加することなく解像度を高めることができる」とコメントしている。
 新しいマルチビューア(多視点)プローチは、研究チームが以前に開発したデュアルビュープレーンイルミネーション顕微鏡(diSPIM)技術の改善に役立つ。世界中の研究者が市販のdiSPIMを使用している。これは、薄い光シートと2つの対物レンズを使って蛍光を励起し検出する。
 改良diSPIM顕微鏡では、各光シートを追加の下方対物レンズに対して45°傾けている。現行のデザインでは、下方の焦点面をサンプルに対して掃引しこれまで利用されていなかった蛍光を撮像するが、この機械的なスキャニングは、顕微鏡の将来バージョンではパッシブ光部品で置き換える。マルチビューアプローチを使うことで、diSPIMの横方向の解像度を約235nmに改善した。
 研究チームは、その新技術を広視野モードにも実装した。3つの対物レンズをサンプルに同時スキャンすることで3つの個別3D視点を作り出す。このモードで、マルチビュー方法は、軸、つまりZ-軸の解像度を約340nmに改善した、これは45%の改良である。
 広視野モードあるいはライトシートモードであっても、3視点は正確にアライメントされて、逆重畳として知られる画像処理技術できれいにされなければならない。
「われわれの助けになる策は、まず個々の視点の畳み込みを解き、画像品質、ントラストなどを改善することであった。すると次に、これら3視点の精密記録が可能になる。広視野モードでは、サンプルに基準点として蛍光ビーズを加えることで画像の記録をさらに補助した」とWu氏は説明している。
 研究チームは、生体サンプルをイメージングすることでマルチビュー技術を実証し、一般には観察できない詳細な特徴を見ることができた。例えば、広視野マルチビュー顕微鏡は、枯草菌が芽胞を形成するときに球状タンパク質シェルの存在を明確に解像し、細胞内の細胞小器官の動力学も観察することができた。ライトシートモードでは、40分にわたり150トリプルビュー画像を取得して、生きた白血球の微小突起部の3D動的性質を明確に観察できた。
 研究成果は、Opticaに発表されている。