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Voyant、1500万ドルを調達し、微小で安価なLiDAR技術製造拡大

January, 11, 2022, Goleta--Voyantが期待しているように、LiDARの価格とサイズが現在のほんのわずかに下がらなければ、LiDARの将来は、不確定である。LiDARがサンドイッチサイズのデバイスである限り、それは普及しない。したがって、Voyantは、それを小型、安価、より簡単に製造できるようにしながらも、高機能製品にするために資金を調達した。

Voyantの目標は、シリコンフォトニクスを使ってLiDARをサンドイッチから指の爪程度のサイズにすることだった。しかしほぼ全てのLiDAR企業が直面している実際の課題は、価格低下である。強力なレーザ、優れたレセプタとビームを方向付ける機械的あるいは光学的手段、LEDあるいはタッチスクリーンのようなに十分に安価なものを作るのは容易ではない、つまり30000ドル以下で車輌にその数個を簡単に組みこめるようにするのは容易ではない。

CEO、Peter Stemが同社に加わり、共同創始者、Chiris PhareとSteven Millerが開発した有望なプロトタイプを動作可能にし、市場に出せる製品にする方法を探していた。基本に返って、チームは、既存の商用ファブで製造可能なフォトニクスベースの周波数変調連続波(FMCW)システムを達成した。

「全ての他のシステムは、高価なものでいっぱいだ。われわれのビジョンは、量産可能な、何か他のものである」とSternは言う。強力な精密レーザがないと大きなコストとスペースの節約となる、と指摘している。「人々がレーザ光源として使うものは、一般に高価であり、アセンブリとキャリブレーションを必要としている、レンズの問題もある。われわれのレーザ光源は、基本的に時代遅れであり、ごま粒サイズのデータコムレーザをわずかに改良している。これらはのコストは、各5ドル、レーザパスは30ドル程度だ」。

この微小スケールは、レーダーでよく使われるFMCW法で可能になる。識別可能なデータパタンでエンコードされ、絶えずその周波数を調整する連続光ビーム、このアプローチは、従来のLiDAR方式の多くの問題を回避する。また、Voyantの方法は、安価であり、量産で100ドル以下が可能である。全てのオプティクス、ビームハンドリングやセンシングなどはチップ上にある。

しかし、Velodyneや新興のLiDAR企業と競って、LuminarやBarajaのような自動車分野で争うつもりはない。「自動車の開発サイクルに入るには、われわれは資金不足である」。Sternによると、実際、試しに参入するには非常に高価な市場である。「われわれは、割安製品なので、ロボット、モビリティ、産業の安全にアプリケーションがあると見ている。Velodyneを使いたいと考えているところなら、非自動車目的で素早く置き換えることができる」。

電話にLiDARがあるが、違いは何か。実際、このスケールとサイズでLiDARユニットを作れるが、その能力は非常に限られている。リビングルームのスキャニングには素晴らしいが、数メートルを超えると、あるいは陽光、悪天候下では信頼性がない。Voyantは、自動車市場には行かないが、そのデバイスは、自動車グレードの仕様である。ミリメートル精度で100メートルの距離、70マイル/hで走っているときに必要なものである。

ここで利用されるFMCW技術は、データポイントが少ないので、分解能が低い。しかし、それは瞬時のドップラー速度である。ビームが当たったモノが、どんな速度で動いているかを、特別なスキャニングパワー、コンピュテーションなしで、分かることは、間違いなく大きな利点である。

競合に差をつけるもう1つの興味深い点は、そのユニットが距離と速度だけでなく、少なくとも、ある程度は物質を区別できることである。これは、偏光計測を利用する。様々な表面から異なる方法で影響を受けるビームの要素である。したがって、角度データポイントから、Voyantのデバイスは、モノが金属、アスファルト、木材、皮膚、衣服あるいは毛皮であるかどうかを示すことができる。それは、物体の分類では、間違いなく有用である。毛皮であれば、恐らくそれは木や自動車ではない。

1540万ドルAラウンドを主導したのは、UP.Partners、それにLDV Capital とContour Venturesも加わった。同社は、パートナーの手にその開発KITsを委ねて製造するために調達資金を使う計画である。“Lark”は、2つのうち、より従来的なタイプで、ガルボミラーからレーザ信号が飛び出すが、“Sparrow”ユニットは、2Dビームステアリング技術を使い、機械的なコンポーネントの必要性を削減する。

Sternによると、同社は2022年にパートナー向けに約200ユニットを作製し、2023年に商用受注を始める。その時までに自動車業界が注目するだろうが、Voyantの戦略が成功すると、より大量に、高価な製品を製造している企業の産業市場のかなりの部分が手からもれて消えていることになる。
(詳細は、https://techcrunch.com/)