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トップロボット市場、2025年に1768億ドル

November, 4, 2020, Northbrook--マーケッツ&マーケッツ(MarketsandMarkets)の調査レポート「トップ産業用ロボット(関節型、スカラ型、直角座標ロボット、並列ロボット、協働ロボット)、トップサービスロボット(物流、家庭、医療、防衛、救護、セキュリティ)による、トップロボット市場COVID-19の影響分析、2025年までのグローバル予測」によると、2020年の市場規模は766億ドル、予測期間にCAGR 18.2%成長で、2025年に1768億ドルに達する見込である。
 COVID-19により、トップロボット市場は、2019-2020に予想よりも低成長だったと推定される。この主因は、産業ロボット市場が、2020年Q3とQ4に、COVID-19によって深刻な影響が見込まれたこと、これは自動車、金属&機械など大規模産業における生産の減速によるものである。しかし、搾乳ロボットは、農業のサプライチェーン混乱による落ち込みが見込まれている。

予測期間に個人&家事ロボット市場のCAGRが高い
個人&家事サービスロボットの用途は、家庭の雑事、教育目的、エンタテーメント、老人介護や特別なニーズを持つ人々の介護。そうした用途に利用されるロボットには、掃除ロボット、芝刈り機、プール掃除ロボット、窓拭きロボット、雨樋掃除ロボット、エクソスケルトン、玩具ロボット、ホビーシステム、教育ロボット、介護ロボットが含まれる。このようなロボット市場は,予測期間に高いCAGRでの成長が見込まれている。これは、レンタルベースでロボットを提供するなどの戦略によるものである。例えば、SoftBank Robotics (日本)が製造した人間型ロボット、Pepperは、月額360ドル、36ヶ月契約で利用できる。トータルコストは、14000ドルである。ロボット掃除機や芝刈り機は、革新的特徴や技術により、その価値が高まっており、購入者には魅力的、実用的になっている。

予測期間に最高CAGRで成長が見込めるグランドロボット
グランドベースロボットは、人が存在しない地上で、医療、兵站、人的役務などのアプリケーションで利用できる。地上環境は、無人搬送車(AGVs),掃除ロボット、農業ロボット、手術ロボット、エンタテーメントロボット、検査ロボット、ヒューマノイドロボット、動力付エクソスケルトン、テレプレゼンスロボットなどを構成する。グラウンドロボットは、手術、清掃、老人介護、テレプレゼンスや補助を通じた通信などのアプリケーションに使用される。核家族、世界人口の増加により、世帯数が増加し、清掃ロボット需要を生み出している。World Economic Forum 2018によると、「今後80年で世界中で20億の新築家屋が必要になる」。また、世界的な老齢化人口が、特に中国や日本で、支援ロボット需要を押し上げ、手頃な価格が清掃ロボット市場成長の原動力になる。

2020-2025年、自動車が産業ロボットで優位に立つ
自動車産業は、市場で産業用ロボットの最大ユーザの1つである。自動車メーカーは、一貫性と反復性のために奮闘している。どんな問題があっても、自動車組立ラインで流れをとめることになるからだ。例えば、Great Wall Motors (中国)は、移動と溶接アプリケーションを容易にするために、ABB (スイス)から27 IRB 7600ロボットを導入した。同社は、自動車産業で生産性が最も高い製造ラインの1つと見られている。一方、協働ロボットは、工場労働者とともに作業するために導入される。例えば、日産(日本)は、エンジンボルトを緩めたり、エンジンブロック吸気マニホールドをインストールするために、Universal Robots(デンマーク)からUR10ロボットを導入した。

APACがトップ産業用ロボットで最高シェア、予測期間中、最高CAGR
 APACは、世界の主要製造ハブと考えられており、この地域では産業用ロボット市場に十分な成長機会を提供すると予測されている。APACにおける産業用ロボット市場は,欧州や北米の成熟市場よりも高成長が見込まれている。低い生産コスト、経済的な労働が容易に利用できること、緩やかな排出基準、海外直接投資(FDIs)に対する政府の戦略のためである。中国や日本における老齢人口は、労働コストの上昇となり、自動化採用を促進する。APACにおける労働コスト増によりメーカーは、コスト優位性を維持するために自動化せざるを得なくなっている。したがって、APACでは協働ロボットの力強い成長が見込まれている。