Business/Market 詳細

マシンビジョン市場、2025年に147億ドル

March, 2, 2020, Northbrook--マーケッツ&マーケッツ(MarketsandMarkets)のレポート「マシンビジョン市場、導入ごと(一般&ロボットセル)、コンポーネント(ハードウエアとソフトウエア)、製品(PCベースとスマートカメラベース)、アプリケーション、エンドユーザ業種&地域、2025年までの予測」によると、2020年の市場規模は、107億ドル、予測期間にCAGR 6.5%成長で、2025年には147億ドルに達する見込みである。マシンビジョン市場の主な成長因は、品質検査とオートメーションニーズが増加していることである。

一般マシンビジョン市場は、最大シェアとなる見込み
 導入ベースでは、マシンビジョン市場は、一般マシンビジョンとロボットセルに分けられる。ロボットは動き続けることになっているため、ボヤケた画像が生じる。ロボットセルのコストは、一般マシンビジョン導入よりもはるかに高い。したがって、一般マシンビジョンシステムは、ロボットセルに比べて広く導入されている。

ソフトウエアマシンビジョンが予測期間に成長が速い
 産業マシンビジョンソフトウエアでAIの組み込みが、ソフトウエア産業マシンビジョン市場の成長を促進する。ディープラーニング(深層学習)によりマシンが対象を認識できるようになるからである。また、深層学習ベースマシンビジョンソフトウエアは、人の介入の最小化に役立ち、製品の許容できる変動と製造業における欠陥との区別をつけることでリアルタイムソリューションを提供する。

PCベースマシンビジョンシステムが予測期間に最大市場シェア
 PCベースマシンビジョンシステムは、今後大きなシェアを占めると予測されている。これらのシステムは、カメラベースのシステムと比べて、扱いが簡単で、処理能力が高い。しかし、それはスペースが問題とならないところにだけ適している。スマートカメラベースシステムはコンピュータベースシステムに対する優位性はいくつかあるが、PCベースマシンビジョンシステムは市場で優位を占めている。しかし、このトレンドは、スマートカメラ技術の進歩ととともに変化する。また、簡単にスマートカメラと統合できるIoTや、スマートカメラベースマシンビジョンシステムの普及は、次の数年で優位にたちそうである。

品質保証と検査が予測期間に最大シェア
 品質保証と検査アプリケーション向けの産業マシンビジョンシステムの成長を後押しする主因は、高品質製品に対する要求増大、製造能力の拡大、熟練労働者不足である。半導体、エレクトロニクス会社は、製品品質の検査と製造プロセスの高速化で視覚検査技術に大きく依存している。

食品とパッケージング産業が予測期間に最速成長
 食品産業は労働集約性が高い。労働コストが製品コストの約50%を占める、またそのほとんどが反復作業である。これは、低い品質制御と事故につながる。マシンビジョンシステムを使う自動化で労賃が低減できるなら、全般的なコスト低減が見通せる。これには労賃と医療コストが含まれる。したがって、品質保証と検査を提供し、労働コストを最小化し、効率を高めるためにマシンビジョンシステムが食品及びパッケージング産業で最高速度で導入されつつある。

APACが2020-2025年に最大シェア
 APACにおけるマシンビジョン市場は、予測期間に大きなシェアを占めると見られている。中国、日本、インド、韓国(South Korea)などの国々に、最大製造工場があり、そこでは製造プロセスのオートメーションが最優先で取り入れらている。加えて、APACのコンシューマエレクトロニクス企業間の熾烈な競争が、この地域のマシンビジョンシステム導入を促進すると見られている。