September, 1, 2021, 京都--島津製作所はレーザスペクトラムアナライザ「SPG-V500」を発売した。0.04nmを超える高い波長分解能とリアルタイム測定によりレーザスペクトルの挙動を確実に捉え、かつ独自の波長制御技術により185~1095nmの波長のレーザ測定に対応した。
レーザのスペクトルの測定装置であるレーザスペクトラムアナライザは、レーザ素子や、レーザ素子を組み合わせたモジュールなどの品質管理・研究開発に用いる。レーザ素子およびレーザモジュールは、レーザ加工機やディスプレイ、照明のほか、自動運転技術に不可欠なLiDAR向けのセンシング光源などとしても、世界的な需要拡大が想定されている。これに伴い、レーザのスペクトル測定装置の必要性も高まる。
「SPG-V500」は、高い基本性能に加えてレーザスペクトル測定向けに使いやすさを追求したソフトウェアを備えてい.。拡大するレーザスペクトラムアナライザ市場における新しい標準になることを目指す。
新製品の特長
1. 開発スピード向上につながるリアルタイム測定
一般的なレーザスペクトル測定装置は測定時に順次波長を変更する必要があり、レーザ素子の品質管理・評価やレーザモジュールの組立調整に時間がかかる。「SPG-V500」はCMOSセンサを搭載してスペクトルを一括取得することで、測定時間を1/10以下に短縮し、リアルタイム測定を実現した。測定時間の短縮はもちろん、スペクトルの挙動を確実に捉えることで、開発スピード向上・製造コスト低減に貢献。
2. 紫外・可視・近赤外を1台で測る広い波長範囲
独自の波長制御技術によって、波長範囲185~1095nmを0.04nmを超える高分解能で測定することが可能。従来の装置では測定が難しかったエキシマレーザやYAGレーザ第4高調波を含め、様々なレーザスペクトルを「SPG-V500」1台で測定できる。
3. 専用ソフトウェアによる高いユーザビリティ
付属の専用ソフトウェアはレーザスペクトル測定に特化しており、波長や積分時間など最大10種の測定条件を設定・登録できる。また、レーザ特性を様々な指標で可視化するグラフを備え、挙動評価を支援する。
(詳細は、https://www.shimadzu.co.jp)