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NISTの量子ドット配置法により高性能ナノフォトニクスデバイス実現

August, 18, 2015, Gaithersburg--量子ドットはランダムに成長するが、それを役立てるには、他のフォトニック構造に対して正確に位置づけられる必要がある。つまり、グレーティング、共振器、導波路であろうと、量子ドットが生成するフォトンをコントロールできるフォトニック構造に対して正確に位置づける必要がある。しかし、量子ドットはわずか直径10nm程度であるため、ドットを見つけることは至難の業である。
 NISTは、量子ドットを見つける簡単な新技術を開発し、それを利用してハイパフォーマンスシングルフォトン光源を作製した。
 この新しい開発によって、量子ドットを用いたハイパフォーマンスフォトニックデバイスの作製が非常に効率的になる。そのようなデバイスは通常、制御構造用の標準的なナノ製造技術を用いて規則的配列構造で作られる。しかしドットはランダム分布であるので、制御構造と正しく一致するものは数%にすぎない。このプロセスでは、使えるデバイスはほとんどできない。
 NIST物理学者、Kartik Srinivasanによると、NISTのカメラベースイメージング技術は先ず量子ドットの位置をマッピングし、つぎにその知識を利用して正しい場所に最適化された光制御デバイスを作製する。
 UKのサザンプトン大学の共同研究者、Luca Sapienzaによると、この新しい方法はカメラフラッシュの赤目除去に少しの変更を加えたものである。NISTのチームは、キセノンパワーのフラッシュの代わりに2つのLEDを使う。
 設定では、1つのLEDが光るとき、そのLEDが量子ドットを活性化する(そのLEDが量子ドットを赤目にする)。同時に、2番目の別の色のLEDフラッシュが、ドットが埋まっている半導体ウエファの表面に配置された金属位置マークを照射する。次に高感度カメラが、100×100µmの画像を撮る。
 光るドットと位置マークを相互参照することで、研究チームは30nm以下の不確かさでドットの位置を判定することができる。
 手元の座標系で、研究者はコンピュータ制御電子ビームリソグラフィ装置に、正しい場所に制御構造を配置するように指示することができる。その結果、多くの使えるデバイスが得られる。
 この技術を使って研究チームは、グレーティングベースのシングルフォトン光源を実証した。ここでは、量子ドット発光フォトンの50%を収集することができた。これは、このタイプの構造の理論限界である。
 また、その光源からの光の99%以上がシングルフォトンであることを実証した。そのような高純度は1つには、位置技術を役立てて研究者がウエファ(一度に10000平方マイクロメートル)を素早く検査し量子ドット密度が特に低い領域を見つけ出したことによる。これによって個々のグレーティングデバイスが一つ、唯一の量子ドットを含む可能性が非常に高くなっている。