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量子コンピューティングに向けて新しい光素子を開発

August, 17, 2015, Bristol--UKのブリストル大学(University of Bristol)と日本のNTTの研究チームは、無数の方法でフォトンを処理できる光チップを開発した。
 完全に再プログラムできる光チップは、多くの現行の量子実験をまとめ、これまで考えられなかった多くの将来のプロトコルを実現し、最先端の量子技術により量子研究者にとって新時代を画するものとなる。
 ニュートンが一筋の陽光に対してプリズムを利用して色のスペクトルを見て以来、研究者は光の振る舞いを通して自然を理解してきた。最近の研究では、量子レベルで自然を理解し、光や物質の量子状態を操作しコントロールしようとしている。
 量子科学や量子コンピューティングの新理論のテストで大きな障害は、新しい実験を構築するための時間とリソース。量子システムは極めて脆弱であるため、これらは一般に極端に要求が厳しい。
 今回の成果は、フォトンによる実験にとっての段階的な変化、量子技術にとっての将来像を示している。
 プロジェクトリーダー、Dr Anthony Laingは、「研究分野全体が、制御が容易な1個の光チップに基本的に載っている。これからは誰でもフォトンで独自の実験を行うことができ、コンピュータで他の任意のソフトウエアを操作するのと同じになる。もはや、研究者は何ヶ月もかけて新しい実験を構築し実施する必要はない」とコメントしている。
 研究チームは、チップを再プログラムして素早く多くの異なる実験を行うことでそのチップ固有の機能を実証した。これら個々の実験は、以前であれば、構築に何ヶ月もかかっていた。
 「われわれが個々の回路にコードを書き込むと、チップは数秒で再プログラムされ、ミリ秒でチップは新しい実験に移行する。われわれは1年分の実験をわずか数時間で行った。これらのチップを利用することで本当に素晴らしいことは、これまで考えつくことさえなかった新しい科学を発見することである」と研究者の一人、ブリストルPhD学生、Jacques Carolanは話している。
 そのデバイスが可能になったのは、世界最先端の量子フォトニクスグループと世界の先進的な通信会社NTTとの協働によるものである。
 この6モードユニバーサルシステムは、1個のフォトニックチップに集積した15のカスケードMZ干渉計と30の熱光学位相シフタで構成されている。チップは、全ての位相シフタの任意の設定に電気的光学的にインタフェースされている。入力は最大6個のフォトン、12シングルフォトンディテクタシステムで計測する。このシステムをプログラムして、量子ロジック、エンタングリングゲート、ボソンサンプリング実証試験などを行った。
(詳細は、www.Sciencemag.org)