July, 15, 2015, San Francisco--ナノエレクトロニクス研究センタimecは、ITF USにおいて、薄膜ペロブスカイト太陽光光発電モジュールで記録的な11.3%アパチャ、11.9%アクティブエリア効率を発表した。この効率は、アパチャエリア16㎝2で計測された。今回の成果は、ペロブスカイトモジュールの文字通り最高の変換効率。
有機金属ハロゲンペロブスカイトは、電池レベルで高い変換効率を示すところから、薄膜太陽電池(PV)の優れた材料と見なされている。この新しい薄膜太陽電池のパワー変換効率は過去数年で急速に向上したが、薄膜PVが工業生産で魅力的な技術になるためにはなお一層の改善が必要とされている。薄膜の効率を高めるには、より大きな加工と狭いインタコネクションが必須になる。
imecのペロブスカイトモジュールは、95%形状充填率、11.3%のアパチャ変換効率を達成。アクティブエリア効率11.9%を実証。このような記録的なデバイスは、従来のラボスケールスピンコートプロセスで製造された。imecは、工業的に実行可能な製法を証明するために、ソリューションに基づいた全レイヤにリニアコーティング技術(ブレードコーティング)も用いた。この製法を利用して、モジュールは9%のアパチャエリア効率を達成した。こうした成果は、薄膜ソーラ技術をBIPV(建物一体型太陽電池)などのアプリケーションに向けて産業規模にするための重要なブレイクスルーとなる。
imecはガラスベースのペロブスカイトモジュールを開発しており、国境をまたぐオランダ-ドイツ-フランドル薄膜PV研究イニシアチブ、Sollianceと協働している。高いパワー変換効率および建築要素への単独組込により、ガラスベースと薄膜の両方のペロブスカイトPV技術はBIPV市場で重要技術として広く認められている。さらに、シリコン太陽電池の変換効率向上にために、imecはペロブスカイト電池のシリコン太陽電池セルへのスタックを開発している。ペロブスカイトセルは、シリコンが吸収できない光を捉え、30%を超える変換効率を可能にする。