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日常的な教室に持ち込めるインビジブルクローク(隠れ蓑)を開発

May, 19, 2015, Washington--カールスルーエ工科大学(KIT)の研究グループは、教室に持ち込んでデモンストレーションに使用できるポータブル隠れ蓑(invisible cloak)を開発した。これは、人を隠すことはできないが、特別な装置なしで小さなものを見えなくすることができる。
 KITの研究チームは、光を散乱する材料から隠れ蓑を作製した。光を散乱することでその材料は、媒体を透過する光波伝搬の実効速度を減速する。次に光は再度スピードを増して、隠された対象の周りの長いパスの遅れを取り戻す。
 この隠れ蓑では、隠される対象は、光を拡散的に反射するアクリル系ペイントでコーティングした中空金属シリンダ内に置かれる。このシリンダは、一般的に使用されている有機ポリマ、ポリジメチルシロキサンブロック内に埋め込まれている。このポリマには、光を散乱するように二酸化チタンがドープされている。
 この研究プロジェクトのリーダー、Robert Schittny氏によると、このクロークは光散乱媒体の非常に低い伝搬実効速度を利用している。「見たところでは至る所で光を減速させるので、クロークで再度光を増速してコア周囲の長いパスの遅れを取り戻すことは全く問題ではない」。光がポリジメチルシロキサンブロック伝搬にかかる平均時間が、クロークを伝搬する平均時間に正比例していれば、コアは見えなくなる。
 一方、この完全な固体クロークは簡単に教室に持ち込める。「それはマクロ的なクロークであり、肉眼で見ることも手に握ることもできる。明るすぎない部屋で適度に強いフラッシュライトを充てると、簡単に隠れ蓑を実証できる。つまり、空想の実験機器、顕微鏡、計測データの後処理ではない。効果は、みんなが見るそこにある」とSchittny氏は説明している。