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ディズニーリサーチ、高品質パノラマを生成するアルゴリズムを開発

May, 11, 2015, Santa Barbara--専門家でなくても、ディズニーの研究チームが開発したアルゴリズムの助けを借りて多数のカメラを使用して高品質のビデオパノラマを造れるようになる可能性がある。
 組織化されていないカメラアレイから送り込まれるビデオをまとめて1つのパノラマビデオを作成するとき、いつも決まって起こるボケやゴースト、その他の歪を新開発の方法で取り除くことができる。このアルゴリズムはカメラアングル差、つまり視差によって起こる対象の位置ズレ、画像変形(ワーピング)を補正する。視差は、既存アプローチでは、視覚的な断絶、ゴースト、その他の不完全性に帰着するとされている。
 研究チームは、14の様々なタイプのカメラを使用して数10から100メガピクセル超のパノラマビデオを作成し、この技術を実証した。
 ビデオフィードを統合することによって、1台のカメラの解像度を上回るビデオパノラマを実現することができる。静止画像を統合、貼り合わせ、分離することは写真と同程度に古い技術であるが、ビデオフィードを貼り合わせることは、時間の経過にともなって視差が変わるため、今でも難しい。
 新開発の技術では、自動的にカメラからの画像を分析して個々のカメラの位置を推定しアライメントを行う。これによって特殊な、つまり手動のキャリブレーション技術を使用する必要がなくなり、カメラの位置を柔軟に設定できることになる。
 このアルゴリズムは、別々のカメラからの画像をスティッチングするパノラマ領域でのゴーストや擾乱効果を生み出す視差を補正する。また画像の変形、道路の波打つ車線区分線あるいは曲がって見える建物など、画像をスティッチングするときに生ずる効果も検出し補正する。究極的には、この技術はカメラ間のフレームタイミングのわずかな違いも補正する。このタイミングのズレは、補正がなければ画像におけるジッタやその他不自然な結果となって現れる。