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NICT、衛星・HAPS等に搭載可能な小型光通信端末による2 Tbit/s空間光通信に、世界で初めて成功

December, 23, 2025, 東京--情報通信研究機構(NICT)は、衛星・HAPS等に搭載可能な小型光通信端末を用いて2 Tbit/sの空間光通信(FSO)の実証実験に世界で初めて成功した。

この実験は、NICTが開発した持ち運び可能な2種類の小型光通信端末を用い、高機能型のFX(Full Transceiver) をNICT本部(東京都小金井市)に、簡易型のST(Simple Transponder)を7.4 km離れた実験地点(東京都調布市)に設置し、その間で水平空間光通信を行ったものである。光のビームの乱れを生じさせる都市部特有の大気ゆらぎのある困難な条件下にも関わらず、5チャネル(各400 Gbit/s)の波長分割多重(WDM)伝送による計2 Tbit/sの通信を安定して維持し、衛星やHAPSに搭載可能なほど小型化された端末でのテラビット超え通信を世界で初めて実現したものとなる。

今後、端末をさらに小型化して6Uキューブサット衛星に実装する予定で、2026年には低軌道衛星(高度約600 km)と地上の間及び2027年には衛星とHAPSの間の空間光通信実証実験(10 Gbit/s)を行う計画である。これらの実験を通じてコンパクトで超高速なデータ通信能力を実証し、Beyond 5G/6Gの非地上系ネットワーク(NTN)実現への道を切り拓く。