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空気中を移動する光動力マイクロモータを開発

December, 4, 2025, Montreal--Concordiaの研究チームは、光のみを動力源として空気中を移動できる初のマイクロモータを開発した。
これらの小さな花粉状の粒子は幅約12µmで、人間の髪の毛の約10分の1の厚さ。酸化亜鉛で作られ、金でコーティングされており、近赤外線の熱を利用して燃料やバッテリーなしで持ち上げ、推進する。

光線がマイクロモータに当たると、金はエネルギーを吸収し、周囲の空気を加熱する。この熱は穏やかな対流を生み出し、上昇する暖かい空気のようなもので粒子を上方に押し上げ、制御された方向に動かすことができる。光の位置を調整することで、光の動きを調整できる。

これまでマイクロモータは浮力が運動を支える液体環境でのみ動くことができていた。重力と周囲の流体の欠如により、空気中での制御された動きを達成するのははるかに困難である。この画期的な発見は、空気を浄化するための汚染物質や粒子を検出する顕微鏡センサのような空中応用につながる可能性がある。

この研究は化学・生化学科名誉教授のJhon Capobiancoが主導した。同氏は2025年5月の退職まで、コンコルディア大学ナノサイエンス名誉研究チェアを務めた。

研究成果はAdvanced Materials誌に掲載され、カナダ自然科学・工学研究評議会(NSERC)およびCMCマイクロシステムズのFABrICプロジェクトを通じて支援を受けた。