August, 5, 2025, 京都--京都大学電子工学専攻 ⽵内繁樹 教授、岡本亮同准教授、濱⼭友志 同修⼠課程学⽣(研究当時)らの研究グループは、⾹港城市⼤学、QXP Technology Inc.の共同研究グループとともに、光⼦が、様々な波⻑(⾊)の対となった「量⼦もつれ」状態を、集積化可能な「半導体チップ」として、光通信で主に⽤いられる6つのバンドのうち、5つのバンドにまたがる世界最⼤の波⻑域(従来⽐で 3 倍以上)で実現することに成功した。
今回実現した光源は、光量⼦コンピュータや、量⼦暗号の⾼度化、また光量⼦センシングなどの集積化 チップ化)にブレークスルーをもたらすものである。
電⼦や光⼦などの量⼦は、通常の物体とは異なったふるまいをする。その量⼦の個々のふるまいや相関(量⼦もつれ)を制御することで、⾶躍的な計算能⼒を実現する量⼦コンピュータや、盗聴不可能な暗号を実現する量⼦暗号、さらに、従来の計測技術の限界を超える量⼦センシングなど、「量⼦技術」の研究が精⼒的に進められている。その中でも、光⼦は、⻑距離伝送が可能で、また室温でも量⼦状態が保存されるため、有⼒な担体である。
この成果は、2025年7⽉1⽇に⽶国の国際学術誌「APL Photonics」にオンライン掲載された。
(詳細は、https://www.t.kyoto-u.ac.jp)