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KTH、ファイバチップへ小型センサを3Dプリント

May, 30, 2024, Stockholm--スウェーデンのKTH研究者は、通信で初めて、光ファイバの先端に石英ガラスのマイクロオプティクスを3Dプリントした。この進歩により、インターネットの高速化や接続性の向上、センサやイメージングシステムの小型化などのイノベーションが可能になる。

ストックホルムのKTH王立工科大学の研究者によると、ACS Nano誌で報告したように、石英ガラスの光学デバイスを光ファイバと統合することで、環境や医療向けのより高感度なリモートセンサなど、複数のイノベーションが可能になる。

また、プリンティング技術は、医薬品や化学品の製造にも役立つ可能性があると報告されている。

KTHのKristinn Gylfason教授によると、この方法は、光ファイバチップを石英ガラスで構造化する際の長年の制限を克服する。

他の方法とは対照的に、このプロセスは炭素を含まない基材から始まる。つまり、ガラス構造を透明にするために、炭素を追い出すために高温は必要ない。

研究チームは、この技術の特許出願を提出している。

より弾力性のあるセンサ
この研究の筆頭著者であるLee-Lun Laiによると、研究チームは、複数回の測定の結果、標準的なプラスチックベースのセンサよりも弾力性が高いことが証明された石英ガラスセンサをプリントした。
「ファイバチップにガラス屈折率センサを内蔵し、有機溶剤の濃度を測定できるデモを行った。この測定は、溶媒の腐食性のためにポリマベースのセンサでは困難である」(Lai)。

「これらの構造は非常に小さいため、砂粒の表面に1,000個は収まる。これは、現在使用されているセンサとほぼ同じ大きさである」(Po-Han Huang)。

また、研究チームは、ナノメートルスケールで表面にエッチングされた極小パターンであるナノグレーティングをプリントする技術も示した。これらは、光を正確に操作するために使用され、量子通信への応用が期待されている。

Gylfasonによると、任意のガラス構造をファイバ先端に直接3Dプリントする能力は、フォトニクスの新たなフロンティアを開く。「3Dプリンティングとフォトニクスの間のギャップを埋めることで、この研究は広範囲に及び、マイクロ流体デバイス、MEMS加速度センサ、ファイバ統合量子エミッタへの応用が期待されている」。