April, 24, 2024, 東京--日本電信電話株式会社(NTT)と株式会社NTTデータグループ(「NTTデータグループ」)は、イギリスおよびアメリカ国内においてNTTグループ保有のデータセンタ間をIOWN APNで接続する実証を行った。
この実証では約100km離れたデータセンタ間をIOWN APNで接続し、データセンタ間の通信を1ミリ秒以下の低遅延で実現した。これは、同一のデータセンタと同等の統合ITインフラとして機能するものであり、分散型リアルタイムAI分析や金融分野への適用可能性を示すものである。今後は顧客まを交えたビジネス実証を計画しており、海外でのIOWN APNを活用したデータセンタビジネスの早期展開をめざしている。
実証実験の概要
イギリスではへメル ヘムステッドのHH2とダゲナムのLON1の2つのデータセンタ、アメリカではアッシュバーンのVA1とVA3の2つのデータセンタをNEC社製のAPN機器で接続し、両データセンタ間の往復遅延および遅延ゆらぎの測定を行った。
実証実験の結果、400Gbpsの通信において両データセンタを1ミリ秒未満の遅延、1マイクロ秒未満の遅延ゆらぎで接続できた。イギリスでは、この実証と同程度の距離があるデータセンタ間通信における遅延が2ミリ秒を超える。また、一般的なレイヤ2スイッチにより構成された従来のネットワークでは数マイクロ秒から数十マイクロ秒の遅延ゆらぎが発生する。
大手クラウド事業者では同一のデータセンタとして扱える条件が2ミリ秒以内と規定されており、今回の計測により一般的なクラウドアプリケーションで想定されている遅延・遅延ゆらぎを大幅に下回る結果を確認できた。
(詳細は、https://group.ntt/jp)