心臓弁を3Dプリンティング

April, 23, 2024, Montreal--機能性心臓弁の3Dプリンティング。 CHU Sainte-Justineの研究者、Houman SavojとPh.D学生Arman Jafariによるこの驚くべき発見は、権威ある学術誌「Advanced Functional Materials」に掲載された。
著者らは、機能的で耐久性のある心臓弁のプリントに使用できるバイオインクの製造に成功した。この大きなブレークスルーは、心疾患を持つ子供たちの予後改善に希望を与えてくれる。

生体模倣心臓弁に最適な化合物
組織工学は、生体材料と細胞を組み合わせて生体組織や臓器を創り出す興味深い方法である。例えば、機械的な心臓弁とは異なり、人工的な生体模倣弁は、レシピエントとともに発達し、成長する。このような組織や臓器は、モントリオール大学(Université de Montréal)の教授でもあるHouman Savojiが開発したような、適切なバイオインクを備えた3Dプリンタで製造される。

「私のチームは、ポリビニルアルコール、ゼラチン、k-カラギーナンで構成されたインクを使用して、正しく開閉し、in vitroおよびin vivoの生体適合性と抗血栓性を持つ心臓弁をプリントできることを示した。それらは、大人と子供の両方のサイズで、人体のような生理学的環境でうまく機能する」と研究者は説明している。また、この化合物は、幹細胞が完全に生きた組織に置き換わるまで成長できる可能性のある構造(「スカフォールド」)を提供する。

さらに良いことに、このバルブは、現在患者に使用されている機械式バルブやアニマルバルブよりも、臨床検査では悪影響が少なかった。「これらの結果は、われわれの弁が、現在移植に使用されている弁よりも合併症のリスクが低い可能性があることを示唆している。また、これらは生体模倣の人工組織であるため、移植された子供と一緒に成長できる可能性があり、再手術の必要性が制限される」とArman Jafariはコメントしている。

今後数年間、研究チームはin vivo試験で研究を続け、いずれこの技術を小さな患者に利用できるようになる見込である。