February, 27, 2024, 埼玉--埼玉医科大学の 若山俊隆教授(保健医療学部・臨床工学科)、樋口裕大院生(当時)、近藤隆久人 学部4年生 と大阪大学の 水谷康弘准教授(大学院工学研究科)、宇都宮大学の 東口武史教授(工学部基盤工学科)らは、共同で直径0.1 mmの光ファイバ1本からなるレンズレス内視鏡を開発した。
開発された極細径のイメージング内視鏡は、レンズを使用しないため、内視鏡の直径を非常に細くできる。実験では直径が0.1 mmの光ファイバを用いて光ファイバ先端から距離が数mm~数10mmという臨床で重要な領域のイメージングが実証された。
この技術は、血液による光を散乱させる媒質においても影響を受けにくいのが特徴。
極細径の光ファイバからなるレンズレス内視鏡の実現により、患者の生体深部の病態の直接観察が可能になると期待されている。脳や心臓のカテーテル治療の質を向上させるだけでなく、病理メカニズムや薬理の解明にも寄与すると期待される。これまでの光学的な血管内視鏡の課題とされた生理食塩水を用いた血液除去(フラッシュ)を使用しない超低侵襲医療の扉を切り拓くものになると注目されている。
研究成果はApplied Optics誌に掲載された。論文はEditor’s Pickに選出され、12月号のTop downloadsの第1位と国際的にも高い評価を受けている。
(詳細は、https://resou.osaka-u.ac.jp)